![]() 総がかり行動 8.30 国会包囲 |
「民主主義って何だ?」「これだ!」 〜2015年安保法制反対闘争〜 |
渡部秀清(千葉高退教) |
「米英のアフガン空爆と泥沼化しつつある戦争」再掲載について | 戸田玄 |
ぼくも団体をつくりたいのだが・・・ | T.T.0538(千葉高教組市川 支部「ひょうたん島研究会」) |
(1)
昨年7月1日、多くの国民の反対を押し切って、安倍政権は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。その当日から、全国の高校3年生(男女)に自衛隊の募集案内が郵送されてきた。
今年4月27日、「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)について、18年ぶりの改定が合意された。それは地球規模の日米軍事同盟と言ってよいものだった。そして、4月29日安倍首相は米議会・上下両院合同会議で、「必要な法案の成立を、この夏までに、必ず実現する」と約束し、その後の5月15日に安保法制の関連11法案を国会に提出した。
ところで、安保法制に反対する運動はすでに昨年の閣議決定前後から盛り上がっていた。
その中で、12月15日には、【戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会】(略称;「総がかり行動実行委員会」)が、[1]「 戦争をさせない1000人委員会」、[2]「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会
」、[3]「戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター」の三者が大同団結して結成された。
その「総がかり行動実行員会」が呼びかけ、今年5月3日には、横浜で『平和といのちと人権を!5・3憲法集会』が開かれ、市民や労働組合員など3万人が集った。集会で大江健三郎氏は、「各地で戦争が起きている。われわれは以前と同じ間違いを犯す恐れがある。これを自覚しておかなければ、まるで夢遊病者のように世界大戦に突き進む可能性もある」と述べた。この集会は2015年の安保法制反対運動の大きな出発点となった。またこの日、学生たちの団体「SEALDs(シールズ)」が結成された。
(2)
5月15日の安保法制国会上程後、反対運動はさらに盛り上がった。特に6月4日に衆議院の憲法審査会に呼ばれた3人の参考人(自民推薦の長谷部恭男・早大教授、民主党推薦の小林節・慶大名誉教授、維新の党推薦の笹田栄司・早大教授)がいずれも安保法制に「憲法違反」との見解を表明したことは大きかった。
翌6月5日には、「シールズ」の「毎週金曜日行動」がはじまり、第一回の行動に雨天にも関わらず約800人が参加した。
その後、全国的にも反対運動が日を追って高まり、6月14日の「国会包囲」には2万5000人が結集、6月22日には「安保国会9月27日まで95日間延長」となった。
7月14日夕方、日比谷野外音楽堂(定員3119人)で開かれた『戦争法案廃案!強行採決許すな!7・14大集会』には、会場外にも人が溢れ、2万人以上が参加した。
追い詰められた安倍政権は7月16日、衆院の本会議で数の力に任せ安保法案を強行採決した。その夜、国会正門前では、抗議の座り込みと大集会(2万人以上参加)が行われ、引き続き廃案に追い込み安倍政権を打倒するため闘いを発展させることが確認された。
そうした中、磯崎陽輔・首相補佐官が7月26日「法的安定性は関係ない」と述べ大きな批判の声が上がった。7月28日に行われた「木曜日国会前集会」では、これまで最高の2500人が集まった。この集会では沖縄で辺野古に新基地をつくらせない闘いを闘っている女性が次のようなことを述べた。
「新基地反対の民意を一顧だにしない安倍政権にオール沖縄で反対している。しかし、政府は民意無視、問答無用で県民を弾圧し、工事を強行している。・・沖縄は島ぐるみで闘っている。全国からも支援がある。若い人たちも駆けつけてくれる。・・『戦争法案』も『辺野古』の闘いも同じ闘いだ。」
8月14日、「戦後70年安倍談話」が閣議決定として出された。それは非常に「姑息なもの」であった。それは、これからの日本の世代の人々には「謝罪を続ける宿命を背負わせてはならず」と言い、「積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります」と言っているところに典型的に現れている。これは、再び侵略戦争に乗り出す決意表明のようなものである。
しかし、その後も反対運動は大きく盛り上がった。
(3)
8月30日の『国会10万人・全国100万人大行動』(主催:総がかり実行委員会)は大成功であった。私が11時少し前に議員会館前に着くと、すでに相当数の人々が来ていた。中でも目立ったのが、日教組が「教え子を再び戦場に送るな」の多数の幟を立てて、かなり大きな場所を陣取っていることだった。
12時頃からはどんどん人が増え始め、集会開始(14時)前には、都立高の高校現場教員からなる「TOLDs(トールズ)」もやってきた。
14時から始まった集会では、[1]<民主党・岡田克也代表>、[2]<共産党・志位和夫委員長>、[3]<社民党・吉田忠智党首>、[4]<生活の党・小沢一郎代表>、[5]<1000人委員会・鎌田慧さん>、[6]<法政大学教授・山口二郎さん>、[7]<講談師・神田香織さん>、[8]<映画監督・神山征二郎さん>、[9]<法政大学名誉教授・袖井林二郎さん>、[10]<過剰警備監視国会議員団・民主党の議員の方>、[11]<「学者の会」の名古屋大学名誉教授池内了さん>、[12]<シールズの方>、[13]<音楽家の坂本龍一さん>、[14]<関西からの方>、[15]<作家の森村誠一さん>、[16]<宗教者9条の会代表・宮城泰年(聖護院)さん>、[17]<憲法学者・明治大学教授の浦田一郎さん>、[18]<日弁連会長の山岸憲司さん>、[19]<ママの会の池田良子さん>、[20]<ヘリ基地反対協代表の安次富浩さん>の方々が話し、行動提起は<実行委員会の高田健さん>だった。
高田さんは、「8・30は大成功しつつある。この声は安倍政権に届くだろう。9月上旬の強行採決を絶対許さないエネルギーになる。本日は12万人が参加した。9月上旬は強行採決阻止の闘いが待っている。・・・本日全国では1000箇所以上の取り組みがあった。50〜60万人は参加しているだろう。闘いはこれで終わりではない。安倍を打ち倒すことだ。次世代のための私たちの責任を果す」と述べた。この日国会正門前の車道は人で埋まった。
(4)
9月12日には、『止めよう!辺野古埋め立て9・12国会包囲行動』が行われ、2万2000人が参加した。19人のリレートークが行われ、「安保法制」と「辺野古新基地建設」反対の闘いが一体化した。
9月14日、翁長沖縄県知事はついに「辺野古埋め立て承認取り消し」の手続きに入った。これに対し政府は、「係争中も移設作業は進める」と述べた。沖縄の「民意」を公然と踏みにじる宣言である。
同日国会周辺では、「戦争法案」反対の座り込みと大集会が開かれ、平日にも関わらず4万5000人が参加、国会正門前車道は再び人々で埋め尽くされた。13時に始まった集会では、高田健さんは次のようなことを述べた。
「自民党の谷垣氏は以前『デモは大したことはない』などと述べていたが、最近『たくさんのデモに囲まれての採決はやりたくない』などと述べている。だから私たちは今週やる。休日ではなくとも14日〜18日とやり抜き、彼らを震え上がらせる。そのために国会に来よう。」
その後、いわゆる「高原闘争」が毎日続けられた。
(5)
9月15日、参院平和安全法制特別委員会は中央公聴会を開いた。そこには「シールズ」の奥田愛基さんも「公述人」として反対意見を表明した。
しかし、9月17日16時30分頃、特別委員会において、「中央公聴会報告」も「締めくくりの総括質疑」もないまま、鴻池委員長が議長席に着くなり混乱の中で採決を強行した(議事録には「議場騒然 聴取不能」と書かれた)。これに抗議し国会周辺(平日の雨の中3万人以上参加)では大きなコールが続けられた。
9月18日(「満州事変」84周年の日)、参院本会議が開かれた。この日国会周辺には4万人以上が押しかけた。中には、特別委員会での「強行採決もどき」に「やむにやまれぬ思いで来た」という広島から駆けつけた女性や、「創価学会三世」という京都から来た男性もいた。彼は「公明党は許せない」と言っていた。
国会前集会では<野党議員>が「国民の世論と運動が野党議員を突き動かしてきた結果国民の声に答えようと足並みをそろえることになった」(共産)、「みなさんの頑張りが国会の私たちのパワーになった」(民主)、「みなさまの粘り強い行動に改めて感謝」(社民)などと述べた。いかにこの間の大衆闘争が野党議員たちを勇気づけ、彼らをしゃんとさせたかを示していた。
しかし、9月19日未明(2時18分)、安倍内閣は憲法違反の「戦争法案」を参院で可決、成立させた。これに抗議するコールは「シールズ」らによって明け方まで続けられた。
(6)
今回の闘いは<総がかり行動実行委員会>の役割がきわめて大きかった。運動の中心にいた彼らは9月19日「声明」を出した。その中では次のようなことが述べられていた。
「この間、全国数千か所での人びとの行動を背景にして国会正門前を連日埋めつくし、国会を何度も包囲した人びとの波は、暴走する政府・与党に立ちふさがる巨大な壁となり、政府・与党を大きく揺さぶり、窮地に追い込んだ。この広範な人びとの声と行動こそが、民主・共産・社民・生活の連携を支え、野党の闘いを強めるという画期的な状況をつくりだした。ここに示された無数の人びとの意思と行動は、決してこれで終わることはない。このエネルギーは、必ず戦争法の発動にストップをかけ、戦争法を廃止する力となろう。」
だから、これからも「戦争法廃止」「安倍政権打倒」の闘いは続くだろう。むしろ、これが「安倍政権の終わりの始まり」と言ってもよい。
ところで今回の闘争で大きな役割を果たしたものに学生たちの集団「シールズ」がある。
彼らの一人本間信和さんは、10月25日杉並の集会で次のようなことを述べていた。
「自分たちは(安保法制を)勉強しながら反対してきた。1人の主権者として安保法制に反対してきた。今回、政治の質が根本的に変わったと思った。気づいたときには(政治が)足元まできていた。学生たちはみんな多くの問題を抱えている。奨学金、自衛隊、派遣労働、生活保護などなど。政治が自分たちの生活をむしばむようになってきていた。このままではヤバイを思うようになった。自分もシングルマザーだが普通の暮らしをしている方が少ない。・・・これから暮らしていく上で、どれだけ自分たちが引き受けなければならないのかと思う。しかし『終わっているなら、始めるぞ!』という気持ちだ。」
彼らはまさに、現在置かれている厳しい状況の中から政治に目覚め、政治を変えなければならないと思い立ち上がったのである。そして、それが今回、「民主主義って何だ?」「これだ!」というコールになったのだと思う。
ここには新しい青年運動の台頭がある。そうした意味でも、2015年安保法制反対闘争は日本社会に「人民大衆運動の新しい時代の幕開け」を告げたと言えるだろう。
2001年9月11日、アメリで同時多発テロが起きた。1ヶ月も経たないうちに、米英両軍はアフガニスタンのタリバーン政権への空爆を開始した。当時筆者は「ひのきみ通信」70号(2001年10月22日発行)に「米英のアフガン空爆と泥沼化しつつある戦争」という文を投稿した。
あれから14年。事態はその後中東全体に及び、中東全体が「泥沼化」しつつあると言っても過言ではない。しかも日本も、2014年7月には安倍政権が閣議決定により「集団的自衛権の行使」を容認、今年9月には多くの憲法学者らが「違憲」とした「安保法案」(地球規模で米英軍などの支援を可能とする)を強行採決した。
2015年のいま、これから日本と世界はどうなっていくのか。そして私たちはどうすればよいのか。
参考になればと思い、当時の文章を再掲載させて頂きたい。
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米英のアフガン空爆と泥沼化しつつある戦争(再掲)
アフガン時間10月7日午後9時(日本時間8日午前1時半)ごろ、米英両軍はアフガン国内のタリバーン政権の軍事拠点などに空爆を開始した。そしてこの攻撃に対し、タリバーン政権はすぐに「国家的なテロ行為」と非難、「我々は最後の血の一滴まで戦う」とし、「聖戦(ジハード)」として臨む姿勢を鮮明にした。
この空爆についてブッシュ大統領は、「軍事目標に限定している」と言っているが、これまで、NGO施設が爆撃され4人の職員が死亡したのをはじめ、少なくとも300人以上の民間人が犠牲になっているようだ。また、空爆により難民は一気に増え、世界食料計画(WFP)関係者は、「攻撃はいつまで続くのか。厳しい冬がくる11月までに十分な食料や燃料を運ばなければ、数百万人が飢えや寒さで生命の危険にさらされる」と述べている。きわめて非人道的な空爆である。
ブッシュ大統領は、テロ事件発生から一ヶ月後の11日、記者会見をして次のようなことを述べた。「この状態がどのくらい続くのか。アルカイダに処罰を与えるまで続く。それは明日かもしれない。今から一ヶ月後かもしれない。一年、二年後かもしれない。」すでにこれだけ犠牲を出しているのにもかかわらず、それに対する遺憾の意の表明もなく、このようなことを述べる。しかも、イラクのフセイン大統領についても、「邪悪な人間であることは疑いがない。我々は非常に注視している」と述べ、イラクへの戦線の拡大もありうることを示唆している。
また、従来の、アフガニスタンの「国家建設には関心はない」という立場から、「新しい政権には、国連の主導ですべての勢力が平等に参加する必要がある」と、新政権樹立の方向に一歩踏み出した。しかし、この国をまとめることの困難さは、何年にも渡る内乱が示している。新たな内乱や戦争さえ起きる可能性がある。
さらにこの間、中東問題も避けて通れないことが明らかになってきた。
確かにブッシュ大統領は11日の記者会見で、「パレスチナ国家があるべきだ」と述べてはいるが、同日、サウジアラビアの王子が、「犠牲者のために」と贈呈した1000万ドル(約12億円)を、その際王子が出した声明に「凶悪な攻撃を招いたのは何か。米国はイスラエル側に偏した中東政策を見直し、パレスチナに歩み寄った公平なスタンスを取るべきだ」と書かれていたとして、ニューヨーク市長は突き返した。しかし、このような市長の態度は問題解決を難しくするだけだろう。
したがって、テロと戦争の悪循環、戦争の泥沼化は避けられそうにない。
だから彼は、攻撃開始を宣言した国民向け演説で、「あらゆる犠牲があっても耐えることだ」と述べ、軍人に対しては「生命という一番大きな犠牲も冒す準備を求めることになる」とも述べたのである。さらに、11日の記者会見の中では、「栄養失調のアフガニスタンの子どもたちを救うため、……米国のすべての子どもたちに1ドルずつ募金を求める。」とも述べた。非人道的な報復戦争は、米国の国民にも犠牲を強いつつある。
ところで、このようなアメリカの報復戦争に対し、小泉首相はそれを強く支持、今国会で「テロ対策特別措置法案」と「自衛隊改正法案」を通そうとしている。
しかし、13日に衆議院特別委員会に参考人として出席したアフガニスタンで診療活動を続ける中村哲医師は、「原因がよくわからない報復爆撃」でアフガニスタンは「痛めに痛めつけられている」、「自衛隊派遣は有害無益」と明確に批判した。また、日本各地で毎日のように法案反対の集会が開かれ、座り込みやデモも行われている。
にもかかわず、小泉政権は法案を強行採決し、「後方支援」の名の下に自衛隊を海外に派遣しようとしている。しかも小泉首相も「犠牲もやむを得ない」と言っている。平和憲法は踏みにじられ、日本国民も戦争の犠牲になろうとしている。
しかも、この戦争に「文明国」は何兆円もの費用を費やそうとしている。しかし、それだけの金があるなら、世界中で毎日飢えや病気で亡くなっていく何万人もの命が救える。日本や「文明国」について言えば、失業者救済の事業を起こすことができ、若者にも職を与えることができる。しかし、「文明国」の政府はその金で若者を集め、戦場に送り、人殺しをさせるのである。これくらい「野蛮」なことはない。
ところで、ブッシュは攻撃を開始した演説の中で次のようなことも述べている。「この作戦には、我々の信頼できる友邦・英国も参加している。カナダやオーストリア、ドイツ、フランスを始めとする友好国も、これから展開する作戦への派兵を約束してくれている。」また、アフガニスタン周辺の国もアメリカの攻撃に便宜を図っているようだ。しかし、彼らが戦争に参加するのは、すべて自分たちの権益のためでる。ブッシュは、仲間が多いから安心だと思っているのかもしれないが、目先のことしか考えない彼は、おそらく、次のような歴史の教訓を知らないのだろう。
「ありとあらゆる種類の軍勢のなかで、何よりも一ばん悪いのは助勢の軍兵である」(マキャベリ著『ローマ史論』より)
戦争は泥沼化し、多数の犠牲者が出るだろう。反戦運動を世界中から起こすことが人類に求められている。
この2015の春から夏にかけての「安保闘争」の中で、いくつかの団体が生まれ、大きな役割を果たした。それらの団体に触発され、ぼくもいくつかの団体をつくろうと思ってるのだが・・・。
一つ目は、「安保関連法に反対するおじの会」。もちろん、「ママの会」に触発されたものである。
ぼくも一応男なので、「ママの会」には入れない──たぶん。残念ながら子どもがいないので、「パパの会」ってわけにもいかない。
幸い甥っ子と姪っ子がいるから、「おじの会」。単純な話である。
ぼくは末っ子なので、漢字で書けば「叔父」。でも年齢で区別したくないので、ひらがなで「おじの会」。
日本で一番有名なおじ──この人の場合は「伯父」だが──といえば「フーテンの寅」、甥っ子は満男である。
もし今回の安保闘争に「おじの会」が間に合っていたら、例の「法的安定性は関係ない」みたいな暴言が出た時、「それを言っちゃあおしまいよ!」みたいなプラカードを持ってデモしたのになあと、残念である。
二つ目。この夏、「SEALDs」をはじめとして、「OLDs」「MIDDLEs」等、大文字に小文字の「s」が付いた団体が、いくつもできた。ぼくも負けずに──と考えたのが「TTs」。当然、ぼくのペンネームに由来するものである。
参加資格は、個人ではイニシャルがTTであること+α、団体はTTと関係の深いもの──と考えている。
まだ承諾は得ていないのだが、個人(個猫(こねこ)か?)としては、専属キャラも兼ねて、キティちゃんを考えている。「キティ」には「ティ」が1個じゃないかと心配してくれる向きもあるかもしれないが、心配は無用。英字で書けば「Kitty」、立派な「TT族」の一員である。先日、トラックに「Kitty」と書いてあるのを見て、ぼくも初めて気付いたのである。
団体としては、これもまだ承諾は得ていないのだが、次の会社に協賛してもらえればなあ──などと考えている。
NTT・NITTSU・ToTo等々。有名な会社も多い。
最後の三つめは「とりま、ビールズ」、「シールズ」に敬意を払って、韻を踏んでみた。英字表記は「BEERs」。
若者言葉が苦手な読者が多そうだから説明すると、「とりま」というのは、「とりあえず、まあ」の略だそうである。高校生の団体「ティーンズ・SOWL」のパパが、教えてくれた。
「とりま、BEERs」、頭に「とりま」が付いてるのがミソである。「とりあえず」と大人が言えば、続く言葉は? これはもう「ビール」しかないでしょ!──ということで、飲み屋に入ると最初にビールを飲む大人たち──もちろん反戦の志をもった大人たちの団体である。
いま、2015年の初冬。来年行なわれる参議院議員選挙のことが、「安保闘争」に参加した多くの人々の中で、話題になっている。
ビールに話を戻すとぼく自身は「エビス党」なのだが、「スーパードライ派」もいれば、「キリンでなくちゃ派」もいる。でも、そんなことで仲たがいをしてちゃ、楽しい飲み会などできない。
それと同じで(乱暴な話ではあるが)、「あの党は独善的だ」とか「この党は日和ってる」とか言ってれば、「選挙協力」などできるはずがない。
ぼく自身は政治党派ってウザったくてあまり好きではないが、政治には必要な存在だとは思っている。来年の参院選挙が楽しく終わって、「とりま、BEER」を飲んでから、おいしい純米酒を飲みたいな──などと考えている。
*
こんなどうしようもない結論で終わってもしょうがないので、最後に一つだけ、誰もが思いつきそうだがぼくはまだ見ていないのでたぶんオリジナルであろう一つの予想を(競馬のではない)書く。
年末恒例の行事に、「流行語大賞」なるものがある。ぼく、今年の大賞、「民主主義って何だ?」「これだ!」で決まりだと思う。受賞者としては、当然「シールズ」で、奥田さんあたりが授賞式に出席。壇上で「何だ?」と問いかけ、観衆が「これだ!」と答える。ついでに6拍子で「ア・ベ・ハ・ヤ・メ・ロ!」。ウン、このシーンが、目に浮かぶようだ。
最後に、このことを短歌にすると──。
「流行語大賞何だ?」と問われれば/「これだ!」と答える学生の声 (T_T)
(15/11/08早朝)