ひのきみ通信 第150号

2009年5月16日



「教育を子ともたちのために」集会で講演する
益川敏英さん(09.4.25 九段会館)

目次

ひのきみ通信150号発行に寄せて
 高教組の果たすべき役割を考える
千葉県高等学校教職員組合
 中央執行委員長 榮永正之
明日の日本の教育現場?
 〜東京都の教育現場はどうなっているか〜
松戸南高校分会・渡部秀清
「絶対トクする!学生バイト術」を読んで 投稿
『日の丸・君が代』問題の授業を!!
 I高校生の授業の感想
I.I.
「5・4憲法フェスタ in 府中」の
 報告のようなもの
(T_T)0452(千葉高教組東葛
 支部「ひょうたん島研究会」)
お知らせ

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ひのきみ通信150号発行に寄せて

高教組の果たすべき役割を考える

千葉県高等学校教職員組合中央執行委員長 榮永正之

 アメリカに端を発した世界同時不況は、多くの失業者を生み出しました。総務省の発表によれば本年3月の完全失業者数は335万人にのぼりました。また、昨年度の高校新卒者の内定取り消し者数は400名近くに及びました。一方大手企業は利益を労働者に還元せず、内部留保としてため込むばかりで、労働者に対する責任をまったく果たそうとしていません。
 さる4月28日、五単産メーデー前夜祭(主催 国鉄闘争支援千葉県共闘会議)を開催しました。その際全国コミュニティー・ユニオン連合会会長鴨桃代さんをお招きし、講演をいただきました。
 鴨さんは講演の中で同じ職場で働く労働者同士の交流のなさ、関係性の薄さに言及しておられました。そして正規労働者と非正規労働者、派遣社員同士など、それぞれの結びつきを強める役割を労働組合が果たせずにいることを嘆いておられました。
 現在、労働者の3人に一人は非正規労働者といわれていますが、私たちが勤務する学校という職場も例外ではありません。非常勤講師、臨時任用講師、嘱託職員、外部委託とさまざまなかたちで非正規労働者が学校を支えています。
 昨年4月県教委は「非常勤職員取扱要綱」を発しました。その内容は高校に勤務する非常勤講師の労働実態を全く無視したものであり、職員の生活を一層困難にするものです。ある若い非常勤講師は「収入が半分になった」「授業が少ない月は暮らして行けない」「アルバイトをしないと生活できない」など生活困難を訴えています。また、以前勤務していた学校でご一緒した業務委託の学校技能員のかたは、「この学校の生徒さんはいいですねえ」といいながら、一所懸命働いていらっしゃいました。彼は全く不平不満を口にしない人で、残念ながら、最後まで彼が抱えている問題や不満を共有することができませんでした。しかしまたぎきですが、契約内容を全く無視して働かされている委託職員もあるようです。
 今の学校現場には、机を並べている職員とすら十分な話ができない状況があります。隣の職員が休んでいることに気付かなかったなどということはないですか。今私たち組合員がしなければならないことは、教職員の話を十分聞くことだと思います。どんな気持ちで働いているのか、生活しているのか。何か問題は抱えていないか。それらを知ることが必要だと思います。その中から職員の要求が見えてくるし、分会のとりくみの方向性がわかってくると思います。職場の要求を実現する手段を持っているのは組合だけです。校長交渉や署名、県教委に要求を伝える手段を持っているのも組合です。
 政局の混乱で、「憲法改正」の議論が宙に浮いている感があります。しかし、その時は必ずやってきます。最終的には国民投票ですが、職場の教職員が抱える問題を知り、要求を実現させることは、組合員が教職員の信頼を勝ち取ることにつながるし、来るべき国民投票にも勝利する力になると確信します。
 まずは隣の人に「どう、調子は。元気?」と声をかけたいと思いますが、いかがですか。
 ともに頑張りましょう。

2009年5月8日

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明日の日本の教育現場?

〜東京都の教育現場はどうなっているか〜

松戸南高校分会・渡部秀清

 この間、日本の教育は「新自由主義」路線に基づく諸改悪が進行してきました。経済面ではすでに「新自由主義」的政策は破綻しているにもかかわらず、教育の分野では、それが引き続き進行しています。
 その具体例が、「日の丸・君が代」強制、「教育基本法」改悪、「学力テスト」導入、「業績評価」導入、「副校長・主幹」の導入、「教員免許更新制」などなどです。(「非正規教員」の増加もその「新自由主義的」政策に入ります。私が、今年度転勤した松戸南高校は、<全日制>と<三部制の定時制>が併置され、一つの校舎に四つの学校が入っているようなところで、若い非正規教員と定年後の再任用教員がたいへん多いです。)
 ところで、この「新自由主義」路線に基づく教育政策の先端を走っているのが東京都とも言えます。以下、この間私がつかんだ東京都の教育現場の実態を幾つか紹介します。

<「日の丸・君が代」強制に関して>

1.(4月22日の東京地裁での養護学校関係と根津さん関係の合同の「君が代」裁判での養護学校のMさんの意見陳述から)
 2003年の「10・23通達」の翌年3月、私は新小1の担任に指名されました。…入学式が始まりました。体育館へ入ることを嫌がる子。入場したものの席に着くや泣き出す子。そしてその場から離れようとする子。間髪を入れずに司会の号令。「起立。国歌斉唱」。さして暑くもないのに、汗だくで暴れるわが子を抱きかかえる保護者。そんな保護者と子どもの姿を目の当たりにした時、私は足元から力が抜けてしまいました。「ここはもう学校じゃない。こんなことまでして入学式をする意味があるのか。」私は椅子に座っていました。私はこの行為により戒告処分を受けました。…あの「10・23通達」から5年半になります。私はこのようなやり方が続くことに恐怖を覚えます。「日の丸」旗と都旗だけがあって誰もいないステージに向かって「一同、礼」をすることや、起立をしない教職員を探し出すための教職員の座席表提出、果ては処分を前提とした職務命令が出る、そうしたことが当たり前であると錯覚するような事態が定着しつつあるのです。…憲法を踏みにじり、学校を血の通わない場所にしようとしている東京都教育委員会こそが裁かれるべきだと私は考えます。
2.(4月25日の東京での『愛国心のおしつけ、「日の丸・君が代」強制、教育の格差、NO!今こそ声をあげよう!教育を子どもたちのために4・25集会』での発言から)
●今年度4月1日、新任教員が着任したが、そこで校長は入学式で「君が代」を起立・斉唱するようにという<職務命令>を渡している。また、来たばかりの校長が、新年度早々、数値目標の入った「経営方針」(「教育方針」ではない)を示し、教員はそれを達成するための「自己申告書」を強要されている。しかも「自己申告書」の項目の順序が、これまでは「学習」「生活」「進路」・・・となっていたが、今年度は「学校経営」がトップになっている。そして、「人事考課」が強化されている。教員は、生徒と向き合うのではなく、校長や数値目標と向き合うような体制になっている。(都立高校教員)
●「10・23通達」以降最近では、卒業式で、「君が代」斉唱時、立たない生徒がいれば、立つよう強制し、立つまで式の進行を止めるというような体制も作られつつある。卒業式は生徒の卒業を祝うものではなく、生徒の心を傷つけるものになってしまった。「どうでもいいや」と考える教員も出て来ている。夢も希望も持てない学校になっている。日々誇りを踏みにじられている。(都立高校教員)

<主任教諭制度について>

 今年度から都教委は、「主任教諭制度」を導入しました。「主任制」ではあきたらず、東京都では、さらなる教育統制のために、今年度から「主任教諭制度」を導入、「教諭」と「主任教諭」では別々の給与体系にし、「主任教諭」にならなければ給与は上がらない仕組みを導入しました。そして、その「主任教諭」を選考するために、昨年度誰でも受かるような選考試験が行われました。
 「主任手当」はなくなり、「主任手当拠出」も出来なくなりました。そして、「主任」は原則として「主任教諭」が当たるとなりました。しかし、導入初年度で必ずしも「主任」に「主任教諭」がうまく配置できるわけではありません。そこで都教委は、「主任」に「教諭」をあてることも出来るという例外措置を設けました。まさにご都合主義です。ある小学校でのことです。「主任教諭」のテストを受けなかったベテラン「教諭」に、校長が、申し訳なさそうに、「主任手当ては廃止され、さらに給与は減ってしまうところ、悪いのですが、主任をやってもらえないでしょうか。」「主任教諭のように給料は上がらず、申し訳ないが、学年主任をお願いします」と言ってきたとのことです。その先生は断り切れなかったようです。
 新年度になり、新しい学校体制ができ、学校便りに職員の紹介が載りました。しかし、教員の役職は、「校長」、「副校長」、「主幹」以外はすべて「教諭」となっていたとのことです。その学校では、「主任教諭」に10名近く合格しています。にもかかわらず校長は、それらの「主任教諭」もあえて「教諭」としたのです。かたや、「主任教諭」が「主任」にならず、方や、「教諭」が「主任」になる。これでは、「保護者から見れば道理に合わない。保護者に説明はつかないだろう」、「校長は保護者の混乱を避けたのであろう。」とのことでした。そして、その先生は言っています。「私のような五十代の者が主任教諭にならないでいることも、少しは意味があるのかもしれない。」

<杉並区和田中の「夜スペ」について>

(以下は、杉並区和田中の違法「夜スペ」裁判の原告の方のメールからです)
 本日(4月28日)はわざわざ傍聴に来てくださり、有難うございます。いろんな方に和田中のいい加減な商業主義と和田中地域本部のいかがわしい事実を知っていただきたいと思っております。この事実は何度マスコミに警告しても、藤原ちょうちん記事の垂れ流しが続いています。
 和田中はまともな先生方はみんな異動してしまいました。抜け殻のような学校です。夕方になると塾の人間なのか、サポーターと称する得体の知れない人間が校内をうろうろする異様な雰囲気の中学校だそうです。和田中を希望する先生など皆無です。どうしてここが学校改革??の成功例なのか馬鹿馬鹿しくて話にならないのです。<BR>
 和田中の近隣の町会からは総すかんです。自分だけが目立つタレント校長のやり方に、賛同する地元の声などゼロなのに、なぜ礼賛記事がでるのでしょう? 地元取材を全くせず、藤原のニュースリリースをそのまま垂れ流し、検証なき美辞麗句がいまでもまかりとおっています。
 この藤原というリクルート男がただの偶像であることをこの裁判で暴露していくことになります。和田中が成功例なんて一体誰が検証したのか、藤原が自分で言っているだけです。現場の先生方が誰も評価しないのは一切隠されています。
(その後のメールでは次のようなことも書かれています)
 和田中だけが杉並区内全域から生徒募集できる特別扱い!(他校は近隣学区での学校自由選択制)したがって他校より生徒を集めても本来実力かどうか?生徒集めのためなら区外からの越境も積極的に歓迎する営業活動!公立校では普通許されないとされているが、藤原校長は自分の子供を和田中に入学させた。必死に生徒数を稼ぎたいという現われとうわさが出るのは当然。…
 …現場のベテランの先生で、藤原元校長を評価する声を聞いたことがありません!藤原は校長時代に区の校長会から脱退してしまいました。他の校長から浮いていたのは事実でしょう。…和田中に異動することを希望する先生は皆無です(過去藤原校長は「指とま作戦」と称して、自分のところに来る教員を募集しましたが、見事にゼロだったのは業界では有名な話)。
 そこに私塾を強引に入れ、目的外使用許可の法令違反で裁判を起こされたわけですが、それ以前に外部委託に等しいやり方がなんで改革???。藤原という男は公立学校そのものや公教育自体には実はおよそ関心がない人間ではないかと思っています。やたら企業を学校に取り込みたがる人物で、公教育における商業主義という警告が米国で学問的にも研究されていますが、そのお手本のような「コマーシャリズム」です。少なからずまだ機能している日本の公教育を自分で壊すバカ(米国の公教育は失敗例であり、そこに持ち込まれている民間や企業の支援策をまねてはならない)はしないようにしたいものです。

……………………………………………………………………

 こうした東京都の教育現場の実態を見ると、教育現場への「新自由主義」政策の導入は、「教育破壊」以外の何物でもないようです。私たちはこうした「教育破壊」の動きに反対し、抵抗し、いずれこれらの責任者にその責任を取らせましょう!

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「絶対トクする!学生バイト術」を読んで

投稿

 「絶対トクする!学生バイト術」を読みました。全学生アルバイトのために書かれたというこの本は、若者たちが騙されがちな項目を網羅し、かつ、読みやすく作られています。全体はクイズと解答という形で構成されていて、たった十七の問いとその答えを読むだけでもかなりトクするようになっています。たとえば「アルバイトの賃金や残業手当は何分単位で支払われると思いますか?」という問題に対し、「一分単位、五分単位、十五分単位、三十分単位、六十分単位」と五つの選択肢が用意されている、という具合です。興味をひかれて本文を読めば、平易な話し言葉で書かれていて、非常に理解がしやすかったです。難しい言葉や専門的な用語には小さな囲み記事で説明がなされています。また、労働問題に関係するマンガにも多くのページが割かれていて、楽しく労働の勉強ができるようになっています。

 私が特に共感できたのは前書きにある、『大切なことは誰も教えてくれず、ましてアルバイト先では教えてくれない』という言葉です。私は二十二歳のフリーターですが、ごく最近まで労基法の知識は持っていませんでしたし、一流大学の学生でもそれは変わりません。友人の一人は「バイト先は有給が発生しても教えてくれなかったし、とくに、忙しいプロジェクトにいる人には絶対に教えようとしないんだ」と言っていました。また、別の友人は正社員なのですが、会社から「残業代は十五分単位でつける」と言われて鵜呑みにしていました。商業高校の先生方で心ある方は授業に労基法を取り入れる試みをなさっていると伺っていますが、まだ多くの生徒たちが『知らない』ために理不尽な待遇に甘んじているのです。ですから、この本は生徒や学生に限らずフリーターなど多くの社会人にとっても必要な本であるといえます。

 しかし、最後にある相談機構については少し考えなくてはならない点があります。相談所としてまっさきに挙げられている国や自治体の相談窓口、労働基準監督署についてはあまり結果が期待できないからです。休憩や休日の取れないことに関してはいきなり労基署に行ってもいいのですが、その他のデリケートな問題については必ずしもお勧めできません。たとえば、サービス残業など無賃金の労働に関して相談に行ったことがあるのですが、相談員は「(無賃金の労働など)しなければいいんですよ。罰金などのペナルティがない限り、例えば働いた分の給料を引かれたり罰金を科せられたりなどしない限り、労基署は動けません。追及をしても『ご協力いただいただけ』と言われるでしょう。あなたの上司があなたに対してバカとかチョンとかいうかも知れませんが、それは労基署ではなく裁判所の管轄です」と答えました。無賃金の労働を拒否できるなら相談になど行きません。役に立たないし、さらに、すべての職員がこんなふうではないのでしょうが、差別的な言葉を吐くようなモラルの低い人間が対応に出ることもあるのです。勇気を出して相談しに行った生徒や学生はどうとらえるでしょうか。きっと、二度と行きたくないと思うのではないでしょうか。

 そしてなによりも、およそ最悪のハウツーだと思ったのは労働組合の段で、本には「あなたが働いているアルバイト先にも労働組合があればそこに相談してみましょう。」と書いてあることです。これは非常に危険です。私は全国に一〇〇〇店舗をもつ大手居酒屋チェーンでアルバイトをしているのですが、この会社には組合があります。組合は取締役以外の全社員(アルバイト含む)が強制的に加盟させられるクローズドショップ制で、雇用と同時に加盟したことになっていますが、今まで一度も接触がなかったし、契約時も含めて一枚の紙ももらえず、口頭説明すらありませんでした。アルバイトは毎月三〇〇円ずつ組合費を給料から天引きされていますが、私は長い間なんのためのお金が天引きされているのかも知りませんでした。最近になって初めてホームページがあることを知り、規約を見たのですが、しきりと労使協調を謳っていました。会社の利益を強調する組合が果たして、私たちを守ってくれるでしょうか。労働条件に不満があるからと不用意に組合に接触すれば、突然クビを切られる、という事態も起こりかねません。しかも許せないことに、会議や選挙のお知らせの紙一枚よこさないのに、莫大なお金を使って何人もの専従を養っているというのです。世の中には頼りになる組合もあるでしょうが、うちの組合のように搾取機構の一部であるものも存在しているのです。

 話がそれました。しかしこの本は、一二の欠点があるとはいえ、入門書としてはかなりいい出来だと思います。マンガを多用しているので、普段あまり本を読まない高校生であっても、拒否感なく読み始められるでしょう。自分たちの権利についての知識を奪われている若い世代への助けになってくれる本だと思います。

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『日の丸・君が代』問題の授業を!!

I高校生の授業の感想

I.I.

 社会科の授業で「日の丸・君が代」問題を扱った。ビデオや新聞記事などを紹介し、意味や歴史のほか、世羅高校の出来事・所沢高校の出来事・国旗国歌法成立・千葉3高校請願行動・10/23予防訴訟地裁判決なども学習した。授業後の生徒の感想をいくつか紹介したい。

  1.  卒業式や入学式の時に必ず「日の丸」は揚げられ「君が代」も歌ってきたのでそれが普通と思っていました。でも、授業で「日の丸」を揚げなかったり「君が代」を歌わない学校も沢山あってびっくりしました。東葛飾や小金・国府台高校など千葉県の学校で問題になったことも知りませんでしたし、I高校のことが新聞に載っていたなんて驚きました。
  2.  今回、千葉県の他校の卒業式のビデオ(『卒業〜私達の新しい旅立ち』)が頭に強く残っている。形式はどうであれ、実に楽しそうで一生懸命歌い指揮して感動した。僕はテスト勉強の合間によくこの問題を考えた。元々僕はタカ派に近く(日本はいい国でこれ以上の国はどこにあろうか)本当は賛成だが、卒・入学式で歌うのを強制するのはいかがなものか。既に本校は実施し問題ないが強制はすべきでない。たぶんI先生は反対だと思う。それを責められないし、逆に一人で主張し行動するのはなかなかできない。I先生にも思想がありそれは貫いて欲しい。現代社会で色々な事を学び考える機会を与えてくれて感謝します。
  3.  「日の丸・君が代」実施を強制しなくても良いと思う。戦争を思い出し嫌な気持ちの人もいて無理に掲揚斉唱しても皆が快く卒業入学を迎えられないと思います。確かに私の父などは「君が代」の度に必ず歌うし当たり前と言うけど、母はどちらでも良いんじゃないと言ってます。人それぞれで、歌いたい人は歌い、歌いたくない人は不起立でも何も問題ないと思います。人によって違いが出るだろうし、それを強制すべきではないと思います。
  4.  「日の丸・君が代」は戦争のイメージが強く嫌う人も少なくない。卒業式や入学式は快く送り迎えたいから、一人でも嫌がる人がいればやめた方が良い。強制は戦前と何も変わらない。今更かも知れないが変更すべき。授業を受けるまで意味なんて知らなかった。
  5.  「日の丸・君が代」は国旗国歌だけど、意味が天皇のためみたいで嫌です。たとえ意味を変えても本質を変えないとまた問題になる。他国は変えて日本だけ変えないのはおかしい。
  6.  確かに「日の丸」は戦前の嫌な記憶が残る人がいるのはわかるが、再び繰り返さないために「日の丸」を生かし、「日の丸」を嫌う国にも認められるような良い国になればいいと思う。「君が代」は戦前と逆の意味で考えて、「自分たちで良い国に永久にしていきたい」と願えばいいのではないか。歌詞を聞き慣れてしまったので変えるとやっかいである。
  7.  日本人の中にも「日の丸・君が代」に反対する人がいてもおかしくない。元々「日の丸・君が代」の意味や歴史を学んでいる人などは反対するだろう。アジアで怖れられた「日の丸」を、戦後の今も使い続けている日本の方がどうかしていると思う。さすがに自分は不起立とかをするつもりはないが、国旗国歌ともに新しく決め直した方が良いと思う。
  8.  「日の丸」に反対の人達は沢山いると思いますが、長い歴史を刻んでいるから変える必要はない。その上に新しい日本の明るい歴史を刻み、「日の丸」を見る度に戦争を思い出し再び戦争しないと日頃思って欲しい。「君が代」も日本らしくしぶみのある歌で、各地の式で歌われるくらい伝統があって良いと思います。今のままで私は問題ないと思います。
  9.  何となく「日の丸」が掲揚され「君が代」を歌っていたのが、何だか恥ずかしいです。こういう学習を小さい頃からやらないのは、歌わなくなる人が増えるとやっかいだからなのでしょう。「日の丸・君が代」でこんなに苦しい思いをする人がいるとは思いませんでした。日本もドイツやイタリアのように変更したらこの問題は起きていないと思いました。
  10.  十人十色の諺のように十人いれば十の思想があると思います。憲法や法律で義務化されていないのに、国歌斉唱時に座っただけで処分されるのはあんまりです。そうなると個人の意見が尊重されなくなります。反対者ばかりが問題ではなく、法制化した側・実施したい側にも問題があります。憲法に矛盾します。なので、賛成者は反対者の、反対者は賛成者の事をもっと理解し合うべきです。これは理想論で現実は無理かもしれません。私はどちらかと言うと反対です。はっきりした意見・理由がある人に間違いは少ないと思います。
  11.  「君が代」で不起立する生徒や教師、「日の丸」掲揚でボイコットする生徒達など「日の丸・君が代」問題は自分が考えた以上に大きな問題だと実感しました。読谷高校のビデオ(映画『ゆんたんざ沖縄』)では、「日の丸」掲揚であれほど反発するのは、沖縄戦が如何に残酷だったかが背景にあると感じました。千葉の高校の卒業式のビデオでは、卒業式は静かで重いものというイメージでしたが明るく楽しい卒業式も全然ありだと感じました。この問題は少数でも反対する者がいれば続き、もっと真剣に考えるべきだと思います。
  12.  「日の丸・君が代」に反対です。今まで意味を知らず「決められたことだから」と何気なく歌っていました。しかし授業で「日の丸・君が代」の真実を学び、これ程までに胸を張れない国旗国歌なのかと思いました。海外から戦争の怖いイメージで見られ、国内でも国旗国歌法に反対した人々や沖縄・埼玉・広島・千葉の生徒が実際に行動した事実を知りショックでした。国民全員が納得できるよう或いは国旗国歌を変えることがベストです。
  13.  なぜこんなに国旗国歌を嫌うのか。確かに戦時中に使われその苦い思い出が蘇る人がいるのはわかったけど、自分と同世代が入学・卒業式で座ったり泣いてまで反対する姿を見て、正直気持ち悪いしバカらしいと思った。そんなに嫌なら始めから式に出ず、それこそボイコットや違う場所で自分達だけで卒業式みたいなものをやればいいんじゃないか。
  14.  「日の丸・君が代」を勉強して良かった。なぜなら意味や歴史を理解し反対者や辛い人がいることがわかった。昨日ふと、父親に「『日の丸・君が代』の意味知ってる?」と聞いた。しかしほとんどわからなくて、「天皇の・・?」って答えだった。50歳代の大人でもわからないなら、今の若い世代はほとんど知らないだろう。日本人が自分の国旗国歌の意味・歴史を知らないのは恥ずかしいと思った。
  15.  小さい頃から国旗は「日の丸」・国歌は「君が代」と教育されたので全く不思議にも思わなかったし興味もなかった。けれど詳しく誕生や経過など歴史を勉強したら、とても嫌いになった。「日本人はこんなにも自分勝手・身勝手なのか?」と思いました。今の時代は個性を大切に生きても大丈夫と思うので、今後も「日の丸・君が代」は嫌いです。この問題で処分された教職員やその他の行動した人達の気持ちが良く分かった気がします。
  16.  今回、なんて自分が知らないことばかりだろうと驚きました。しかし、何故こんな重要問題を教科書等は少ないページでしか載せないのでしょうか。政府がこれ程まで「日の丸・君が代」に固執するのも納得できません。単に愛国心がどうとかいう問題なのか、それともどこかの右翼的利権が働いているのか、もう少し勉強してみたいと思います。
  17.  確かに卒業式等の練習であまり「君が代」は繰り返し練習しない事に今頃気がついた。私は、別に歌にこだわらないから歌っても構わないと思っている。強制する意見もよくわからない。義務なら仕方ないが、別に義務でないなら歌わなくても良いと思う。歌ってもメリットもないわけだし。かと言って、卒業式などで歌わないと逆に変な感じになることは確かだ。私は「日の丸・君が代」に賛成である。日本って感じがして両方とも好きだから。
  18.  「日の丸・君が代」にあまり賛成できません。戦争中、天皇に従わせる意味で「君が代」を学校で歌わせました。「日の丸」は日本軍のシンボルでした。戦後に国旗国歌を変えた国もありますが日本は今も続けてます。「君が代」も意味だけ変え、天皇のことに触れることに変わりありません。とにかく、日本が二度と戦争を繰り返さない事が一番大切です。
  19.  今まで「日の丸・君が代」に反対者がいることを習わなかった。歌の意味をさらりと習ったくらい。反対者がいるものを国の象徴とするのは変だ。法制化の国会審議もわずか12日間で決めたのはもっと変だ。私は「日の丸・君が代」に抵抗も思い入れもないが、「日の丸」や「君が代」で戦争賛成派と判断されるのは嫌だ。短期間で国旗国歌法を制定した時の行動力をもって、どんな人も受けいれられる新たな国旗国歌を作って欲しい。
  20.  「日の丸・君が代」に嫌悪感を抱く人もいるが、許せないのは「半ば強制」ということだ。強制に立ち向かい強い意志で不起立の先生が処分された。「思想良心の自由」はどこへ行ったのか?こんな国や教育委員会は腐っている。千葉でも生徒に熱心に「日の丸・君が代」問題を説いた先生が処分された。正直、県教委に絶望した。卒業式では「君が代」は歌わないつもりだ。歌う人を咎める気もない。そこにも「思想の自由」はあるのだから。
  21.  小学1年生当時に「君が代」を歌った時にただ歌わなかっただけで、先生に「この歌、うたえないの?」みたいに聞かれたけど、今思うとこの問題があって聞いたのかな?って思った。この問題が早く解決して欲しいです。国旗国歌のことを知れて良かった。

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「5・4憲法フェスタ in 府中」の
報告のようなもの

(T_T)0452(千葉高教組東葛支部「ひょうたん島研究会」)

 5月4日(月)午後、京王線府中駅そばのグリーンプラザで開催された「第4回憲法フェスタ in 府中」に参加した。メーン・タイトルが「憲法、平和/そして未来へ」で、「文化行事」「記念講演」の2部構成である。
 オープニングは、「山美鼓」というグループの和太鼓。エイサー太鼓──一番小さいやつでも「太鼓」と呼ぶのか?──とのチャンプルー演奏である。小学生くらいの女の子も、元気に叩いていた。
 実行委員長挨拶の後、F高校合唱部による混声合唱。ぼく、こういう分野に疎いので初めて聴いたが、組曲『21世紀のヒーロー』から、『無傷の未来が残っているから』『愛したい伝えたい』『時はあなたを待っている』の3曲を歌った。オジサン・ティーチャーとしては、大勢の高校生がこういう舞台で歌うのを観るだけで、ウルウルしてしまった。
 その後、ちっちゃい子どもを含む家族?による『南中ソーラン』、『若者たち』等のアコーディオン演奏、会場のみんなで『ねがい』(♪もしもこの頭上に、落とされたものが)を歌った合唱と続き、『金八先生』の脚本家でNPO法人「(カンボジアに)学校をつくる会」の代表でもある小山内美江子の記念講演に移行する。
 記念講演の内容は──と書きたいところだが、例によってメモなど取らないし、実は途中でちょっと寝てしまったので、よく覚えていない。でも、目が覚めた時、ちょうどお金の話をしていて、これがけっこうワイドショーネタみたいで面白かったので、以下、この部分についてのみ書く。
「学校をつくるには金がかかる。ある時、300万円必要で、残り10万までカンパを集めたことがある。二谷英明(同会副代表)にその話をしてたら、近くを藤村志保が通る。二谷が『10万足りない』と言ったら、藤村がすぐに財布からピン札で出してくれた。あのクラスの女優って、ピン札であんなに持ってるんだ。」
 余談だが、数年前の正月、ぼく、岩波ホールで、藤村志保を目の前で見たことがある。
「大原麗子。一度『嫌』って言ったら、てこでも動かない。でも、バザーへの出品を頼んだら、応じてくれた。」
「ボランティアで参加していた女子学生に、バザー用にお父さんのネクタイを頼んだ。持ってきてくれた。お父さんは、細川護煕。センスが良くて、高く売れた。次の首相の村山富市にも、ネクタイを頼んだ。そんなにセンスは良くなかったが、高く売れた。海部と羽田にも頼もうと思ったが、その前に辞めてしまった。」
「ある時、飛行機で長嶋茂雄の隣に座った。『ネクタイ、ちょうだい』と頼んだが、『他人(ひと)と会うので明日』と言われた。翌日、中畑清が、2本持ってきた。」
 どうも憲法集会の報告になってないような気もするが、まあ、ぼくに普通の報告文を期待している読者などいないだろう。これで、府中集会についての「報告のようなもの」を終える。

(09/05/06丑三つ時)

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お知らせ

5月16日(土)
-7月15日(日)
  「プレスカメラマン・ストーリー」 東京都写真美術館(恵比寿8分)
5月16日(土) 13:00〜 2009年講師のつどい 千葉県教育会館
5月16日(土) 13:30〜 シンポジウム「貧困と監獄」〜厳罰化を生む「すべり台社会」〜
 コーディネータ:海渡雄一、パネラー:湯淺誠、浜井浩一、森千香子
明治大学リバティタワー1011
5月16日(土) 14:00〜 憲法・平和研究会「ドイツの『たたかう民主主義』と日本国憲法の
 民主主義」発題:内田雅敏、石村修&内藤光博(専修大学)
専修大学神田校舎7号館8F782教室
5月16日(土) 16:30〜 ビキニ水爆被災55年「第五福竜丸記念コンサート
 ―林光さんを迎えて」 要申込Fax:03‐3521‐2900
第五福竜丸展示館(新木場10分)
5月16日(土) 17:30〜 連続講座 在日の今を語る2
 「命ある限り闘って世界の人々に知らせたい」 講師:朴東日
高麗博物館展示室(JR新大久保7分)
5月17日(日) 13:30〜 障がい児の公立高校進学相談会 きぼーる15F会議室(京成千葉中央7分)
5月17日(日) 14:00〜 「タクシー・トゥ・ザ・ダークサイド」上映会 クレオ大阪4Fセミナーホール
5月18日(月) 18:30〜 ストップ!改憲手続法 始動まであと1年
 問題提起:坂本修 司会:山口正紀 *集会後デモあり
コア・いけぶくろ6F文化ホール
 (JR池袋東口5分)
5月19日(火) 16:30〜 中島先生「君が代」処分裁判準備手続き 東京地裁13F民事36部
5月20日(水) 19:00〜 裁判員制度実施阻止 銀座デモ 日比谷公園霞門集合
5月23日(土) 10:30
〜18:00
東京プライド・フェスティバル 代々木公園イベント広場
5月23日(土) 14:00〜 平和・協同ジャーナリスト基金受賞記念講演会
 マスコミが報じない世界の焦点 講師:田浪亜央江、常岡浩介
明治大学リバティタワー
5月23日(土) 14:00〜
18:00〜
たんぽぽ舎20周年の集い「地震列島に55基の原発群」広瀬隆
記念PARTY
全水道会館大会議室(水道橋東口3分)
5月23日(土) 14:30〜 木ようの家学習会 要申込:043‐486‐7686
 「裁判員制度〜知的障がいのある人に召喚状が届いたら…」
佐倉市ミレニアムセンター
 (京成佐倉北口前)
5月24日(日) 10:30
〜16:00
アースデイちば 海浜幕張公園DEブロック
5月25日(月) 18:30〜 現代の労働研究会「同一価値労働・同一賃金、ペイエクィティー」
 報告:屋嘉比ふみ子(京ガス賃金差別裁判原告)
専修大学神田校舎1号館13A会議室
5月26日(火)
 〜31日(日)
  「アフガニスタンの大地とともに」伊藤和也さん写真展 松戸市文化ホール
5月27日(水) 13:30〜 疋田教諭分限免職取消訴訟 元東久留米中教頭&PTA役員尋問 東京地裁527
5月27日(水) 18:30〜 再処理工場いらない市民行動 経済産業省別館(原子力安全・保安院)前
5月27日(水) 18:30〜 「ルポ雇用劣化不況―働く現場から見る新自由主義が
 もたらしたもの―」 お話:竹信三恵子(朝日新聞)
なかのZERO西館学習室B
5月27日(水) 19:00〜 政局の渦はどこにあるのか? 保坂のぶと Talk Live
 ゲスト:辻本清美
Asagaya_LoftA(JR阿佐ヶ谷南口2分)
5月30日(土) 10:30
〜18:00
児童労働撲滅キャンペーン 新都市プラザ(横浜そごう前広場)
5月30日(土) 13:30〜 広瀬隆講演会「二酸化炭素温暖化説はなぜ崩壊したか
 エネルギー消費の正しい解決のために」
全水道会館大会議室(水道橋東口3分)
5月30日(土)
 〜31日(日)
13:30〜
〜12:00
第12回 平和教育研究交流会議
30:「改革開放の30年間」一見真理子 実践交流
31:「伊東巳代治と対中外交」伊東昭雄
中帰連平和記念会館
 (川越市笠幡1948-6)
5月30日(土) 14:00〜 コンサート「自由な風の歌」 構成:林光
 出演:崔善愛・三宅進・山田百合ほか
セシオン杉並(地下鉄東高円寺6分)
5月30日(土) 16:00〜 わらび座ミュージカル「火の鳥・鳳凰編」 S席4000円・A席3000円 松戸・森のホール21
5月31日(日) 13:00〜 許すな!戦争と貧困強制 麻生政権をうちたおせ!大集会 なかのZERO大ホール
5月31日(日) 13:30〜 予防訴訟をすすめる会総会 文京区民センター会議室3A
6月2日(火) 18:30〜 加藤周一さんの志を受け継いで
 講演:井上ひさし・大江健三郎・奥平康弘・澤地久枝
日比谷公会堂(有楽町10分)
6月2日(火) 18:30〜 ペシャワール会講演会「アフガン人の生命に向き合った活動24年
 そして、この1年は? 講師:福元満治(事務局長)
船橋市勤労市民センター(船橋南口7分)
6月3日(水) 18:30〜 「つくる会」教科書採択阻止決起集会 文京区民センター3A会議室(地下鉄春日)
6月6日(土) 10:30〜 子どもと教科書全国ネット21
 提起「歴史に学び歴史認識に基づく和解のために」 尾山宏
 記念講演「教育委員会の現状とこれから」 安藤聡彦
豊島区生活産業プラザ7F
6月6日(土) 14:00〜 三鷹高校長・土肥信雄さんを囲んで「都立学校はいま!?」 新宿区戸塚特別出張所会議室
6月11日(木) 16:10〜 増田先生「分限免職」撤回裁判・結審 東京地裁705
6月13日(土) 14:00〜 「バランス感覚投票」選挙2票の活かし方について語り合う会 文京区民センター(地下鉄春日)
6月13日(土) 14:00〜 東京地理教育研究会「開港150周年の横浜を歩く」 横浜開港資料館・旧館記念ホール集合
6月18日(木) 14:00〜 嘱託採用拒否撤回裁判口頭弁論 13:30集合 東京高裁817
6月20日(土) 13:00〜 2009年講師のつどい 千葉県教育会館
6月20日(土) 13:30〜 絵と詩は訴える―「核兵器は廃絶できる」シンポジウム
 パネラー:関千枝子、原廣司、佐々木愛他
サンパール荒川(都電荒川区役所前3分)
6月25日(木) 14:00〜 強制連行・群馬事件控訴審 東京高裁
6月25日(木) 18:30〜 戦争動員の「国民保護」に反対する連絡会結成3年集会 エルおおさか701号室
7月14日(火) 11:00〜 「君が代」強制解雇裁判 結審 10:30抽選 東京高裁101
7月17日(金) 18:30〜 「子どもの貧困・日本の不公平を考える」 講師:阿部彩 ルミエール府中第1・2会議室
7月25日(土) 13:00〜 2009年講師のつどい 千葉県教育会館

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