ひのきみ通信 第66号

2001年6月8日


目次

県下で500名を超す参加が!
 すべての採択区で集会開催
佐久間美弥子(千葉高教組中央執行委員)
5・18船橋教科書集会の報告 渡邉政一・鎌ヶ谷西高校分会
「つくる会」の本音を見る「朝生」観覧記 近 正美・生浜高校分会
産経新聞の「功績」 stylo rouge
千葉地裁での渡壁さんの釈明と
 不当な懲戒免職処分
渡部秀清(浦安高校分会)
お知らせ

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県下で500名を超す参加が!
すべての採択区で集会開催

佐久間美弥子(千葉高教組中央執行委員)

 「子どもと教科書千葉ネット21」が提起した5・19県下一斉教科書集会が、千葉高教組の各支部や地域の小中学校教員や市民と実行委員会を形成するなどして、すべての採択区で開催されました。参加者は500名を超えました。
 参加された方から様々な声が寄せられています。
 「『つくる会』の教科書を採択しないように運動をしていくことの大切さがわかった。採択させないことは可能だという実感を得た。」「『つくる会』の動きなど政府の右傾化強化については、いろいろな媒体を通じて危機感を感じていました。小学生の子をもつ保護者としても教科書問題は大きな関心事です。この動きを阻止するためにも我々市民が具体的な取り組みを早急に行なう必要性を痛感しました。」「教科書・学校教育を支配していくことで、戦前の状況をつくる一歩にしていこうとしている。政治家たちのもくろみが図解されて見えてきました。」「教科書検定(政治が教育に介入している)ことのこわさ。採択が個別の学校にまかされていない現状にも大きな問題があることを強く感じました。」「『つくる会』の動勢がいかなるねらいでなのかわからない人が多いと思います。反動勢力に対しての広範な運動をすすめることが必要と思います。きょうの講演を聞き、その一員として活動する決意をもちました。」
 学習会と位置づけて開催したものの、学習するだけではなく行動をしなければと、教育委員会への要請を提案して了承された集会、講演の後、今後の取り組みの話で盛り上がった集会、地区内でネットを立ち上げて具体的に行動しようという動きになっている地区、採択区内のすべての市で集会の開催が具体化した地区等、集会がきっかけになって様々な動きが起こっています。
 5月21日に千葉ネットの代表者会議を開催し、県下で開催された集会を総括した上で、今後の取り組みについて話し合いました。その結果、地域での請願行動、「教科書センターへ行こう!」運動に加えて、県下一斉街頭宣伝行動を提起することにしました。期間は6月10日(日)から16日(土)です。チラシは千葉ネットで用意しますので、必要枚数をお知らせください。

ここのところの情勢について

 ある採択区では、要請行動を行った際に、教育長が「採択する教科書はもうすでに決めてある」と話していたそうです。また、千葉県内を回っているある教科書会社の方の話によると、「こわいのは制度の形骸化。各採択区では5月のうちに内々に決めておいて、その後教員参加の形を整えるために、教員に教科書調査を依頼するなど、実質的に現場教師の意見が反映されないことになれば、よりよい教科書にしたいという思いで学校まわりをしている私たちの努力は水の泡ということになります」とのことです。また、「業者立ち入り禁止」などのはり紙をして、教科書会社の社員と現場教員が学校で接触できないようにしている地域もあるそうです。教科書採択がどこでどうすすめられているのか、非常にわかりにくいと言います。議員や校長会のまとめ役が決めてしまっている、などということが危惧されています。

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5・18船橋教科書集会の報告

渡邉政一・鎌ヶ谷西高校分会

【たくさん集まった】
 6時の開始予定時刻には、会場にかなりの人。仕事を終えてかけつける人も続き、実行委員会が準備した資料も追加印刷をしなければならないほどだった。参加者は、九十名を超えた。

【憲法敵視の公民教科書、史実をねじまげる歴史教科書】
 第1報告は、全民研の浅羽晴二さん。グローバル化による社会や企業への帰属意識の希薄化を乗りきるために、新秩序・新しい求心力としてのネオナショナリズムの育成(日本の右傾化)を強めるねらいが「つくる会」教科書の背景にあることが最初に指摘された。その上で、公民教科書に日本国憲法の精神がどのように現れているかという視点で、その危険性が報告された。例えば、住民投票に関する記述では、「国家全体の利益」にかかわることを『国家全体からみれば、その一部を占めるにすぎない特定地域の住民の意思によって、国策に「ノー」が突きつけられることになると、国家は機能しなくなる。』などと、主権者の権利を制限する姿勢が露骨に現れている。国家は、国民の権利・利益を守るためにこそその存在価値があるはずなのに・・・。
 第2報告は、歴史教科書の異常さについて歴教協の石井建夫さん。第二次大戦(大東亜戦争)、韓国併合、昭和天皇などに関して、史実とその歴史的評価が意図的にねじまげられていることが詳細に報告された。
 2つの報告の後、「公正で民主的な教科書制度を求める請願書」提出と「教科書展示センターに行って『つくる会』教科書へ批判を集中しよう」との申し合わせが行われた。

【参加者は励まされた】
 参加者が多かったというだけでなく、教育のグローバル化がどのようなねらいをもち、日本をどう導こうとしているのか解明され、さらに会場からの発言も参加者を励まし、確信が深まり明日へのエネルギーが蓄えられた集会になった。
 今年77歳になるという参加者は、戦争体験が風化しつつあることを踏まえ、文字情報に頼るのではなく、戦争体験者が歴史の事実を語り継ぐことの必要性と重要性を指摘し、「語り部をつくろう!年寄りが積極的に語り伝えよう!」と呼びかけた。

【幅広い階層から関心が寄せられている】
 今まで、「教科書」とは縁遠かったという年金者組合の参加者からは、「関東甲信ブロック大会で、教科書問題が一つの分科会で議論され、全体会でも、危険な教科書から子どもと教育を守る決議が採択され、全国大会に持ってゆくはこびになった」ことが報告された。いろいろな団体でこの国の行方とかかわりながら、教育問題・教科書問題に関心が及んでおり、国民的課題の一つになっていることが実感できた。

【歴史を歪曲させてはならない】
 最近、南京を訪ねたという女性教師は、現地の人の証言を生々しく伝えてくれた。「自分の目の前で両親や兄弟が日本軍に殺された。自分は日本軍には殺されたくないと自身の頭を壁に強く打ちつけ血を流して倒れた。死んでいると思われ生き延びることができた。日本人に望むのは、謝罪してもらうことではなく、日本国内で歴史の真実を風化させないようシッカリ闘ってほしいということだ。」
 百の言葉より一つの行動。今を生きる私たちにできることは何なのか? 一人ひとりが自分の頭で考え行動してゆかなくてはならない。

【自民党を恐れず・・・個人的感想】
 会場からの発言の中に、小泉内閣の異常ともいえる支持率の高さへの危惧の念もあった。今年は、船橋と千葉の市長選、都議選、そして参院選と続く。結果によっては自民党の悪政がさらに助長され、参議院選挙後には、憲法・教育基本法への攻撃が一気に強まるのではないかとの不安だった。
 しかし、小泉内閣の高い支持率も、自民党の衰退過程・崩壊過程の中での一局面であることをしっかりとらえておくことが大事だと思う。国民に痛みを押しつけて当然とする小泉内閣の姿勢は、歴代自民党内閣と何ら変わるところがなく、その目指すものは国民の期待とは大きくかけはなれている。
 一方、グローバル化の新基軸の中で、今までにない新しい共同の輪は確実に広がっており、憲法の平和的・民主的条項を擁護し発展させようとする主張は多数派になってきていることに確信を持たねばならない。攻撃をしかけてきた政権党を、侮らずそして恐れず闘いを組織することで、私たちの運動は前進するにちがいない。

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「つくる会」の本音を見る「朝生」観覧記

近 正美・生浜高校分会

 5月26日の朝に放送されたテレビ朝日の「朝まで生テレビ!」にカベの花として3時間、客席に座らされた。
 テーマは「激論!“歴史教科書問題”とは何か?!」。司会は田原総一郎、「つくる会」のパネラーは西尾幹二、藤岡信勝、秦郁彦、西岡力(週刊コリア編集長)、黄文雄(文明史研究家)、国会議員の高市早苗、下村博文の7名、問題教科書批判は姜尚中、高嶋伸欣、上杉聰、和田春樹、黄永植(韓国日報特派員)、国会議員の福島瑞穂、仙石由人の7名の結構な顔ぶれだ。
 さて、問題はその「激論!」の中身である。手許にある番組構成案には討論の柱が三本あげられている。一つが「両派の問題意識・論点」、二つが「韓国・中国の“修正要求”をどうとらえるか」、三つが「歴史教育とは何か、そしてどうあるべきか」とある。しかし、実際の討論は「扶桑社・つくる会」の中学校歴史教科書をネタに歴史談義、あるいは歴史放談をしただけであったように思う。「つくる会」は扶桑社・中学校歴史教科書PRのつもりであっただろうが見事に失敗した。そのことを象徴していたのが、執筆者の西尾幹二が興奮し、ワメキちらし、司会の田原総一郎にたしなめられたことだ。「つくる会」の理屈のなさがカメラの前で明らかになった瞬間だ。
 しかし、全体としては重箱の隅のツツキあいの感が否めなかった。また、司会の田原総一郎が重箱の隅に議論を追い込んでいたともいえる。田原のうまいところは、決してどちらの面目も丸潰れにはしないように常に議論をずらし、所々で盛り上げ、面白い場面が登場しては流していくことだろう。結局、議論は煮詰まらず、堂々巡りをしていく。今回で言えば、「歴史教科書」をテーマにしていても、議論の中に教育や教科書論、教材論、あるいは、中学生が一つもでてこないのである。姜尚中や高嶋伸欣が「歴史で何を教えるのか?」「これを読まされる生徒たちは?」と投げ掛けても、受け手がいないのだ。
 大前提となる議論が全くないままに議論が上滑りしていて、私としては消化不良で胃がムカムカする感じであった。「つくる会」にしてみれば、この教科書は自分たちの主張をまとめたパンフレットであり、自分たちの言いたいことが言えれば、中学生の歴史教育などというものはどうでもいいのであろう。ぜひ知りたいのは「つくる会」教科書の執筆者の中にどれだけの中学校歴史教育の実践家が入っているかである。西尾幹二は中学校の教壇に立ったことがあるのだろうか?「つくる会」はどのような歴史教育論、あるいは、敗戦後の歴史教育や現代の歴史教育実践の成果をどれだけ踏まえたのか、あるいは無視したのか、大変興味があるところだ。
 画面に写らない部分で、秦郁彦が本番中に9本の煙草を吸ったのには呆れた。そして、彼の隣に座った西尾幹二がしきりと煙がって体をのけ反らせ、煙を手で払っているのを無視する秦を見て「子どもや教育を語る資格はないな、こいつらダメだ!」と強く思った次第である。(文中・敬称略)

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産経新聞の「功績」

stylo rouge

 法制化の際、時の首相も文部大臣も「強制しない」と言ったにもかかわらず、その後、教育現場では「日の丸・君が代」強制の嵐が吹いた。そして、その嵐を吹かせる上で、産経新聞の「功績」にまさるものはなかった。
 そこで、以下、何点かに渡って彼等の「功績」を整理しておこう。
 第一には、彼等は、現在の日本の支配階級の本音を暴露したということである。支配階級は本来なら自分たちの本音を巧みに隠しながら国民を支配する。だから例えば、法制化の際にも公には「強制しない」などと言ったのである。しかし、産経新聞があれほど異常な強制のキャンペーンを張っても、政府も文部省も何も言わなかった。各地の教育委員会においては、むしろ産経新聞の記事を利用して強制を強めた。国立しかり、広島しかり、札幌しかり、千葉しかりである。日本の支配階級の本音を知りたければ産経新聞を読め、である。
 第二には、産経新聞と右翼のつながりが極めて強いことを自己暴露したことである。産経新聞が書けば、多くの場合、大きな「日の丸」を掲げ「君が代」を大音響で流しながら右翼がやってきた。最近では、産経新聞は右翼の新聞という評価が定着しつつある。産経新聞も右翼も支配階級の本音を代弁しているわけだから、当然と言えば当然である。
 第三には、彼等(産経新聞・支配者・右翼)の本質は、弱いものいじめだということがはっきりしたことである。この間、全国各地で、産経新聞に悪意に満ちた報道をされ、教委や右翼に攻撃された人々は数多くいる。その人達はいずれも、民主教育や生徒自治を守ろうとした人々であった。しかし、彼等はそれを良く思わず、非難し、威嚇し、そして権力を背景に乱暴にそれを踏みにじったのである。これを弱いものいじめと言わずして何と言うだろう。そしてその錦の御旗が「日の丸・君が代」であった。
 第四には、産経新聞の報道は異常かつ手前勝手でデマゴギーに満ちたものであるということが、はっきりしたことである。このことは、この紙面でも何度か指摘されている。また、全国各地からの報告でも常に指摘されていることである。そこから、多くの人々の間に、産経新聞の体質・本質が暴露されてきた。それは、一言で言うなら、反人民・反民主、非科学・非真理である。だから、彼等の論調が支配的になれば、日本社会は再びファシズムの社会になる。なぜなら、ファシズムはデマゴギーによる人民支配だからである。
 第五には、彼等が繰り返し攻撃することにより、人々は彼等のやり口に慣れ、次第に恐れなくなってきたということである。そして最近では、産経新聞に対し反撃しようという風潮も出てきている。叩かれれば人々は強くなる。最近、闘う仲間の間では、「産経新聞に叩かれて一人前」などという会話がなされる。産経新聞は人々を鍛えたのである。こういうのを反面教師というのだろう。しかも、デマゴギーでは多くの人々を長い間だまし続けることは決してできない。
 第六には、彼等がこの間繰り返し全国各地の平和・真理・民主主義を愛する人々を攻撃することにより、かえってその人々を結びつける役割を果たしたということである。産経新聞は、我々の仲間が全国のどこにいるかを知らせてくれたのである。情勢は困難ではあるが、しかし、すでに様々な形での連帯の輪が広がりつつあることも確かである。そのことは、特に最近では、教科書問題や教育基本法・憲法改悪をめぐり、全国各地で統一戦線の形成が始まりつつあるところにもよく表れている。皮肉な事に産経新聞は権力にいじめられている弱い人々を結びつける役割を果たしたのである。
 以上がこの間の産経新聞の「功績」である。
 だから、産経新聞よ、全国各地の平和・真理・民主主義を愛する人々をせいぜい攻撃したまえ。弱いものはそれにより、さらに、いろいろのことを学び、強くなり、仲間の存在を知り、連帯の輪を広げ、やがて君たちを包囲攻撃するようになるだろう。それでお相子というものである。

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千葉地裁での渡壁さんの釈明と不当な懲戒免職処分

渡部秀清(浦安高校分会)

 5月8日、四街道市立南小学校の渡壁隆志教諭が逮捕された。容疑は、勤務先の小学校校長に車をぶつけてけがを負わせたというもの(傷害容疑)である。
 しかし、その程度の容疑なら、取り立てて逮捕する必要はない。また、逮捕したとしても、すぐ取り調べ釈放するのが普通である。しかも、校長はぴんぴんしているとのことである。にもかかわらず、警察と検察は長期間彼を勾留することになった。この「拘留理由開示請求」の法廷が、5月25日、千葉地裁101号室にて行われた。
 私は、開廷(11時)の30分以上前に千葉地裁に着いた。すると、なにやら、数人の「裁判所」という腕章をつけた人達が正門のところに立っている。なんとなく物々しい。すでに2人の若い男性が並んでいる。尋ねてみると、「毎日」と「読売」の記者だという。その後「共同通信」の記者も現れたが、「産経」の記者は来なかった。開廷時間近くになると、20人ぐらいが列を作った。しかし、傍聴は18人までという。結局、その後に来た人も含めると10人以上が入れなかったようだ。
 法廷では、白川敬裕裁判官が、簡単な事件の概要を述べ、[1]「罪証隠滅の疑い」がある、[2]事件後車を放置していることなどから「逃亡の疑い」がある、という拘留理由を述べた。
 これに対し、内田雅敏弁護士が、「急発進というが、そのスピード、距離はどれくらいか」「校長は前方で進路妨害したのでは」「転倒は一回か」「自ら立ったのでは」「直ちに病院に行ったのか」「倒れてから、校門まで、自動車で出かけることをあきらめて歩いていった本人を追いかけたのではないか」と事実に関して質問、さらに理由についても、「どのような証拠か」、「どのような逃亡のおそれか」と問いただした。
 しかし、これに対し、裁判官は、「スピード、距離は、明確に限定する必要はない」「ともかく前方にいた」「一回とは限らない」などと述べ、理由については、[1]について「被害者他に働きかける恐れ」とした以外は、「釈明の必要なし」と突っぱねた。
 当然、弁護士は、納得できないとして再三裁判官に詰め寄ったが、裁判官は「ここは異議申し立てをする所ではない。不服があれば別の手続きを」と言うだけ。傍聴席からも「なんだそれは」というような非難の声が上がった。
 その後、渡壁さんの釈明があった。
 「自分は毎日、南小に寄ってから教育センターに出張していた。当日もそうしようとしたところ、校長が追いかけてきた。校長が車の前に立ちどうしょうもなくなり、遅刻するわけに行かないから、車を降りて、駅に向かった。すると、倒れた校長は、私を追い抜いて40メートルも校門まで走った。そこに市教委の木村教育課長が現われが、『センターへ行く』と言って、センターへ向かった。その後センターに『トラブルがあった』と電話した。センターには10時5分前について、松永係長と主事に事件について話した。警察に電話をした方がよいと言われたので、四街道署に電話した。そこで、『任意』の出頭にすぐ応じ、13時30分から3時間30分調査に協力した。そして、警察を出ようとしたところで逮捕された。弁護士に接見を求めても、接見を禁止された。自分は命令で出張している。それを校長は『ぶつけて逃げた』と言っている。それをまともに信じた警察。裁判官も『検事から拘留要請が出ているから仕方がない』と言う。私からは当たっていない。校長からぶつかってきて転んだ。2回目は、転びながら(側にいた教頭に)『写真を撮れ』と言っている。私自身が被害者だ。校長からは押さ れ、木村課長からも右腕をひねり上げられた。(渡壁さんは9日に警察から病院に行き、“打撲・全治2週間”の診断書をとり、四街道署に被害届けを出している)。いずれも組合(学校合同)の団体交渉を1年以上も拒否している。救急車だって後から運ばれている。事件はリストラ対策だ。」
 その後、弁護士は、「今回の事件は公安警察と千葉地検特別検察部が担当している。任意出頭に応じているのに『逃亡の恐れ』と言う。裁判所は被疑者に偏見を持っているとしか思えない。拘留の必要なし即刻釈放を」と主張した。
 しかし、拘留は続き、勾留期限の5月30日、千葉地検は渡壁さんを傷害罪で千葉地裁に起訴した。自分の運転する軽乗用車を前に立っていた校長に当てて転倒させ、腕や肩に3週間のけがを負わせたというもの。そして翌31日には、千葉県教委が渡壁さんを「信用失墜行為」という理由で懲戒免職とした。本人が「校長からあたってきて転んだ」と言っているにもかかわらず、起訴されただけでこのような処分を行うというのは、まさに一方的な処分である。この間、「日の丸・君が代」強制反対の闘いや教科書改悪反対の闘いに取り組んでいた渡壁さんに対する今回の処分は、明らかに、憲法・教育基本法を守り「日の丸・君が代」の強制や教科書改悪に反対している教職員に対する見せしめ処分と言っても過言ではない。
 だから、このような処分に対しては、強く抗議するものである。

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お知らせ

6月9日(土) 14:00〜 子どもに渡しちゃだめ!こんなあぶない教科書 6.9集会
 川田龍平、大江健三郎、井上ひさし(交渉中)他
日本教育会館一橋ホール
 (地下鉄神保町、竹橋5分)
6月9日(土) 14:00〜 人間への信頼と希望 講師:三上満 幕張公民館(京成幕張3分)
6月9日(土) 18:00〜 意思表示の会集会 日本基督教会館
 (東西線早稲田7分)
6月11日(月) 17:00〜 人間の鎖 アジアの人々と共に、「つくる会」教科書にNO!の声を! 文部科学省前(銀座線虎ノ門)
6月11日(月) 18:30〜 歴史歪曲を許さない!アジア連帯緊急集会 日本教育会館一橋ホール
 (地下鉄神保町、竹橋5分)
6月12日(火) 11:00〜 上杉聡氏名誉毀損裁判第5回公判 東京地裁722
6月16日(土) 13:00〜 「女性国際戦犯法廷」から私たちも出発しよう 講師:松井やより 三鷹労政会館(三鷹南口15分)
6月16日(土) 17:30〜 教育勅語と教育基本法「日の丸・君が代、今春かく闘えり」 埼玉労働会館(北浦和西口5分)
6月16日(土) 18:00〜 高嶋教科書訴訟・提訴8周年記念総会講演会「教科書問題」 横浜開港記念会館
 (JR関内8分・横浜地裁前)
6月16日(土) 18:30〜 「教科書は市民が選ぶ」/「つくる会」教科書(歴史・公民)はここがヘン! 高槻現代劇場(阪急高槻市5分)
6月17日(日) 13:30〜 緊急シンポジウム つくる会教科書に異議あり! 丸川哲史
 歴史教科書、他の国はどう見ているの? 宮城ネット,パラムせんだい
エルパーク仙台セミナーホール
 (141ビル5F)
6月21日(木) 11:00〜 オランダ人元捕虜・民間抑留者損害賠償請求訴訟 東京高裁812
6月23日(土) 14:00〜 私たちがめざす公立高校とは?6.23中学・高校・市民交流集会 市川市勤労福祉センター
 (JR本八幡南口15分)
6月23日(土) 14:30〜 東京地理教育研究会例会「日本力行会について」 日本力行会研修室
 (有楽町線小竹向原5分)
6月23日(土) 18:00〜 沖電気・田中哲郎20周年コンサート 八王子クリエイトホール
6月23日(土)
 〜24日(日)
  わたしから始まる国際理解
 問合・Fax03-3800-9410
 
6月25日(月) 10:00〜 安田弁護士裁判 東京地裁104
6月26日(火) 10:00〜 安田弁護士裁判 東京地裁104
6月26日(火) 13:10〜 カオル裁判(憲法9条ポロシャツを口実とした
 小倉北養護学校・発表妨害暴行事件訴訟)おそらく結審
福岡高裁502
6月28日(木) 18:30〜 これからの日本の経済と私たちの暮らしの行方 講師:金子勝 烏山区民センター
 (京王線千歳烏山北口前)
6月30日(土) 12:00〜
15:00〜
沖縄映画「MABUI」千葉上映会 千葉市女性センター
 (京成千葉寺6分)
6月30日(土) 13:30〜 日本チェルノブイリ連帯基金活動レポート
 「がんばらない」生き方と医療
代々木オリンピックセンター
 センター棟403
6月30日(土) 14:00〜 学習会・子どものたちの未来のために 講師:喜多明人 佐倉市ミレニアムセンター会議室
 (京成佐倉北口前)
7月13日(金) 13:20〜 中国人元「慰安婦」裁判第二次訴訟本人尋問 東京高裁103大法廷
7月21日(土)
 〜31日(火)
  ユニセフカンボジア・スタディツアー
 問合:03-3355-3224 締切:5月25日
 
7月26日(木)
 〜30日(月)
10:30
〜18:00
2001平和のための埼玉の戦争展
 (最終日は15:30まで)
コルソ7F(浦和西口前)
7月26日(木) 18:30〜 沖縄発─愛と平和のメッセージ
 (「2001平和のための埼玉の戦争展」ジョイント企画)
埼玉会館小ホール
 (浦和西口7分)
7月28日(土) 14:30〜 地理教育研究会第40回愛岐大会シンポジウム
 「自然を活かした住みよいまちづくり」 柳川御嵩町長他
愛知県労働者研修センター
 (中央線定光寺より送迎バス)
7月28日(土)
 〜31日(火)
  地理教育研究会第40回愛岐大会
 問合:043-222-8339
 

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