ひのきみ通信 第62号

2001年2月25日

「日の丸」は恐怖・怒り・悲しみ
…(法制化について)私には不思議でならない。天皇を拝み続けることが、戦死した人々への鎮魂であると信じるのだろうか。それとも天皇にそむけば、命を奪われるという教育が未だしみついているためだろうか。…在日にとってアジアの人々にとって、「日の丸」は恐怖であり、怒りであり、悲しみである。そして憎しみと恨みであることを加えなければならない。…日本が戦争になった時、私は日の丸の旗を持たず君が代を歌わず、命を守ることができるのだろうか。崔善愛という名を持ちながら子どもたちの命を守ることができるのだろうか。
(『「自分の国」を問いつづけて−ある指紋押捺拒否の波紋』崔善愛 岩波ブックレット No.525 より)

目次

「意見広告」の成功と賛同へのお礼 千葉県高等学校教職員組合
「日の丸・君が代」の強制に反対し、民主教育を守ろう! 「日の丸・君が代」対策委員会
ひときわ光輝く、日弁連の「生徒の人権救済を求める」要望書 鳥塚 義和(小金高校分会)
「2.16日の丸君が代の強制反対 卒業式入学式を考える集い」(市川教育会館)
 小中高の教師、親、生徒、地域の人たちが122名の参加で大成功!
山口 兼男(市川市在住)
教科書問題野田学習会、右翼ストーカーらを撃退し大成功! 日渡孫右衛門(参加者)
いよいよおかしい、大丈夫か?日本 近 正美(佐倉高校分会)
高校生の「日の丸・君が代」強制反対の声
 (ある県内公立高校での授業アンケートより)
木更津地域2.11集会報告 平和・人権・教育と文化を考える会 中村 強
お知らせ

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「意見広告」の成功と賛同へのお礼

千葉県高等学校教職員組合

 2月18日、「日の丸・君が代」強制反対の「意見広告」が、1446名の賛同者の氏名(他にカンパに協力して頂いた方が1362名)とともに、『読売新聞』千葉版に掲載されました。
 昨年に比べ、取り組みを始めたのが遅く短期間でしたが、昨年の1005名(他にカンパに協力して頂いた方が1201名)を大きく越える方々に賛同して頂き、取り組みは成功しました。いかに多くの方々が「日の丸・君が代」強制に反対しているかが、明らかになったのではないかと思います。その際、多くの声も寄せていただきましたが、その声を載せることはできませんでした。しかし、氏名を一つ一つ読んで頂ければ、一人一人の思いは確実に伝わって来るのではないでしょうか。
 私たちは決して孤立していませんでした。むしろ、私たちの連帯の輪は、今回の取り組みでさらに広がりました。「2・25県民集会」への大きな弾みにもなりました。
 ご協力ありがとうございました。
 私たちは、この「意見広告」と「2・25県民集会」を新たなバネに、今後、卒業式に向け、皆さんとともに「日の丸・君が代」の強制に反対し民主教育を守る闘いをさらに発展させていきたいと考えています。
 ともに頑張りましょう!!

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「日の丸・君が代」の強制に反対し、民主教育を守ろう!

「日の丸・君が代」対策委員会

 2000年度卒業式が近づいてきた。
 この卒業式に向けて、県教委は昨年12月6日、「日の丸・君が代」未実施校8校(うち1校には習志野市教委が)の校長に対し、実施するよう口頭で「職務命令」を出した。さらに今年の1月5日、県教委は全県立高の校長に対し、実施するよう「通知」を出した。
 この「職務命令」や「通知」は極めて不当なものである。
 それは何よりも、一昨年、「日の丸・君が代」が法制化された際、首相と文部大臣の「強制するのもではない」という趣旨の発言に反するものだからである。また、あれだけはっきり国民の前に表明したにもかかわらず、教育現場に強制してくるというのは、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」とする教育基本法第10条を公然と踏みにじるものである。しかも、この強制は明らかに、「思想・良心の自由」を定めた憲法19条をも踏みにじるものである。これは権力の横暴以外の何ものでもない。
 さらに言うならば、2月15日の県議会文教委員会で、福島指導課長が「君が代」の意味は「天皇に対して末永くお元気でいるようにという歌だ」と答弁したようだが、そのような歌を「職務命令」で強制するに至っては、「国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ!」と、声を大にして言いたい。
 しかし、このような不当な強制に対し、千葉県の教職員・保護者・生徒は黙っていなかった。高教組は12月8日の拡大中央委員会で、「意見広告」と昨年並みの「2・25県民集会」に取り組むことを決定した。国府台高の保護者は、1月10日、県教委に「職務命令」撤回の要請に行った。東葛飾・小金・国府台の3校の生徒たちは、2月14日、県教育委員会委員長あてに「職務命令」撤回と「学校自治」を侵害しないように求める「請願書」を提出した。
 2月18日の「意見広告」には、昨年の4割増しの1446名の氏名が公表され、強制反対の輪はさらに広がった。
 「日の丸・君が代」の強制は、学校の自治を破壊し、生徒の成長をおしとどめ、民主教育を破壊する。我々はこうしたことを許してはならない。
 「2・25県民集会」を新たなステップに、卒業式に向け、「日の丸・君が代」の強制に反対し民主教育を守る運動をさらに発展させていこう。

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ひときわ光輝く、日弁連の「生徒の人権救済を求める」要望書

鳥塚 義和(小金高校分会)

 先月29日、日本弁護士連合会が所沢高校の校長と埼玉県教委に対し、生徒たちの人権を守るよう求める要望書を送付したことが報じられました。それを受けて、2月4日、所沢高の関係者が企画する緊急シンポジウム「生徒・父母の学校参加の現状と展望」が開かれました。
 まず、生徒の代理人をつとめた弁護士が「所沢高校生徒人権救済について」話しました。「弁護士が日ごろ接する機会が多いのは、いじめに遭った子どもで、彼らはなかなか自分を語ろうとしない。これに対し、所沢高校の生徒たちと最初に会ったとき、彼らが自分の意見や主張をはっきり述べるのにまず驚いた。そして、子どもの権利条約に書かれているのは、まさにこれだと思った。彼らの話を聞くことで、こちらが勉強させられた」と述べました。というのも、日本では「子どもの権利条約」は批准されたものの、政府がサボっているため、まだ法的に制度化されず、どう解釈するかはっきりしていなかったからです。
 その後、浦野東洋一東大教授の講演「生徒・父母の学校参加の現状と展望」をうけて、弁護士・学者によるパネル・ディスカッションが行われました。この中で、今回日弁連がまとめた報告書が、所沢高校の事例に即して、具体的に子どもの「意見表明権」と学校運営への「参加権」など生徒の人権をはっきり認めたという点に、画期的な意義があることが明らかにされました。
 特に、教育行政や教育に携わる者に対し、具体的に三つの義務を課していることは注目されます。

  1. 子どもが意見表明や参加を要求する場合には、その機会を十分に保障する。
  2. 子どもの意見表明に誠実に応答する。意見が異なる場合には十分に子どもが納得するように説明する。
  3. 表明された子どもの意見を尊重する。

 こうした点で、生徒の意見に耳を傾けず、卒・入学式で「日の丸・君が代」を強制、強行した当時の内田校長は、生徒の人権を侵害したと認定されたわけです。
 欧米では、生徒・父母の学校参加は当然のこととされています。ドイツの学校会議は生徒・父母・教員の三者の代表によって構成され、学校運営全般にわたって審議し、決定する権限をもっています。多くの州では校長が学校会議の決定を尊重するように法律で義務づけられています。フランスでは生徒の教育行政への参加も実現しています。政府の中央教育審議会の委員95名中3名は高校生代表です。
 ひるがえって、この国の現状はどうでしょうか。教育改革国民会議は民意からかけ離れた年寄りたちの「居酒屋談義」になっています。千葉県教委は職務命令によって「日の丸・君が代」を強制し、生徒たちの手づくりの卒業式を踏みにじろうとしています。そうした中で、今回の日弁連の報告書は、ひときわ光り輝いています。所沢高の卒業生が述べたように、「後輩への道しるべ」になるでしょう。

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「2.16日の丸君が代の強制反対 卒業式入学式を考える集い」(市川教育会館)

小中高の教師、親、生徒、地域の人たちが122名の参加で大成功!

山口 兼男(市川市在住)

 「集まった!!驚いた 右翼の声を聴いてちょっとおもしろかった」
 「今までは当たり前のように『日の丸・君が代』をやって何も疑問を持ちませんでした。私は高校に入り初めてやらないという選択があることを知りました。卒実がんばるぞ!」

 参加してくれた高校生のアンケートです。
 この集会は、いろいろな立場から個人の賛同方式で実施しました。「小中学校への学校申し入れ行動をもっと広げられないか」「職員室の卒業式の議論が素通りしている実情がある」という問題意識から、集会開催となりました。また、市内の県立高校の卒業式が焦点になっていて、一緒にやっていこうとなりました。そうは言うものの、「日の丸・君が代」問題で市川で行う初めての集会であり、どれだけ集まってもらえるか不安がありました。高校生たちが、「生徒人間プロジェクト」で署名活動をするなどの活発な行動に出て集会にかけつけてくれ、大いに盛り上げてくれました。
 ゲストの国立二小を昨年卒業した保護者の報告では、「国立では、子どもたちの自発性を重んじた教育だった。卒業式では、ピアノ演奏・指揮も子どもがやり、各自の決意表明があり感動的なものになっている」と、市川市内の実態からすると考えさせられる内容でした。
 市内県立高校の卒業式実行委員会の生徒は、「職務命令ってそんなに大変なの?」「少し私たちの方を向いて欲しい」と率直に語っていました。また、他の高校の生徒は、「生徒の考えを先生が聞いてくれない」と注文を出していました。
 小中学校では、職員会議で議論することすら大変だという実態の中で、先生方が努力されていることがわかりました。その中で、アジアの子どもたちが「日の丸」に抱く感想の話も出されました。
 この間、少ない人数で学校申し入れ行動の報告会などをしてきたわけですが、こうした大きな集会に発展したことをうれしく思います。「小中高の先生、生徒、地域の人が一緒に参加する集会ができたことはいいことだ」という感想も多数あり、お互いに元気づけられるものになりました。「あぶない教科書」の採択の動き、教育改革国民会議の奉仕活動義務化の方針などの動きに、多くの人が危機感を感じ集会に結実したのだと思う。これを契機に、子どもたちが主体となる卒業式入学式をめざし、「日の丸・君が代」強制反対の運動を発展させたい。

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教科書問題野田学習会、
右翼ストーカーらを撃退し大成功!

日渡孫右衛門(参加者)

 2月17日土曜日、野田市南コミュニティセンターで行われた、市民ネットワーク・のだ、教科書問題連絡会・野田主催、俵義文氏講演の学習会「あぶない教科書はゴメンだ!」は、押しかけた自称「市民」の右翼ストーカーら約15人の妨害を排除し、60人以上の参加者を得て成功した。
 当日妨害に及んだのは、数日前から朝・昼・夜をかまわず主催者の事務所や自宅、野田市役所などに学習会の中止や会場使用許可の取り消しを求める等の事実上の嫌がらせの電話をかけ、あるいはインターネット上の掲示板で市役所等に同様の行為を呼びかけていた集団で、各地の行事にも妨害を仕掛け千葉高教組関係のイベントにも姿を見せたことのあるストーカー、産経新聞社と密接な関係がある人物、「自由主義史観研究会」や「新しい歴史教科書をつくる会」の会員も含まれていた。今回の妨害は、いよいよ産経新聞社・「つくる会」側の末端運動員が、なりふりかまわぬ実力行使で批判の声を沈黙させる行動に出たことを物語っている。
 「中共の手先」「この集会に参加した公務員は処分される」などのわけのわからない文句の書かれた紙ゼッケンを着け、聞くに堪えない暴言を吐きあるいは挑発しながら会場へ乱入しようとする彼らを、1時間以上に及ぶ受付前の押し合いの果てに主催者側は追い返した。さすがに後半は双方疲れが見え、向こう側の先頭で大汗をかいていたオヤジにこちら側の最前列の女性が「そんなに一生懸命になって汗かいて、あんた真面目で良い人だねえ。下で若いのがたばこ吸ってるから、替わってもらえば?」と言うと、オヤジは「うるせェババア」と毒づきながら照れくさそうな顔をしているという微笑ましい場面もあった。最後の方で野田警察署の数名の警官も登場したが、明らかに威力業務妨害の現行犯である彼らに対して特に目立った制止もせず話を聞いているだけだった。
 集会自体は、予定より遅れながらも会場外のもみあいが緊迫感を盛り上げ、参加者は分厚い資料を繰りながら俵氏の語に聞き入っていた。特に参加者があきれていたのは、例の教科書の内容もさることながら、KSD事件で捕まった小山孝雄参議院議員が「つくる会」と密接な関係があり、「つくる会」の意向に沿った質問を国会で行う等の活動をしていた事実だった。組織の上部も下部も、品位道徳のかけらもない連中が口にしている教育改革が、いかに彼らを利するためだけのものなのか、これに勝る証左はない。森の腰巾着とも言われる暴言文相町村は例の教科書を検定通過させるつもりらしいが、この教科書の内容と周辺の事実を広く人々が知り、少しばかりの行動に出さえすれば、一冊も採択はされないだろうというのが参加者一同の確信であった。
 そのための、皆さんのもう少しばかりの行動を!

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いよいよおかしい、大丈夫か?日本

近 正美(佐倉高校分会)

 最近の新聞で気になった記事がある。2月14日の朝日新聞の小さな記事だ。
 「教科書執筆者依頼に悪循環」という見出しで、「町村信孝文部科学相は13日の衆院予算委員会で、いまの教科書について『採択の段階で教職員が相当程度関与するなかで、一定の方向がかなり明確な教科書が採択される。教科書会社は教科書が売れたらいいので一定の方向のものを書く執筆者に依頼するという悪循環に陥っていたことは事実だ』と述べた。西村真悟氏(自由)が、戦争責任を強調する教科書を変える必要性を訴え、『大臣の在任中に変えるかどうかだ』と迫ったのに答えた。」という記事があった。
 あの西村真悟が、あの町村文科(もんか)大臣と阿吽の呼吸でやり取りした様子がうかがえる。教育の内容にかかわることが国会で平然とやり取りされ、教育や教科書執筆者に圧力をかけようというのである。
 彼らの貧弱な頭では、教科書会社は単に金儲けのために教科書をつくっているというのである。何たる不見識であろうか。そんな教科書会社は某F社ぐらいのものではないのかと思うのだが・・・。カレラに言わせれば、このF社の教科書こそ素晴らしい教科書ということになるのであろう。
 今後ともこのような動きはあちらこちらで起こってくると思う。このような教育基本法に反する、政治・行政の教育への直接介入を見過ごしてはならない。
 「日の丸・君が代」の強制でも県教委のお役人が直接学校に押しかけて、校長を直接手助けするという違法行為が行われている。千葉県でもその可能性がないわけではない。また、「日の丸・君が代」強制だけでなく、今後は教員管理に直接に県教委のお役人が出張してくることが現実となろう。いまから、カレラの動きをチェックしておこう。

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高校生の「日の丸・君が代」強制反対の声

(ある県内公立高校での授業アンケートより)

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木更津地域2.11集会報告

平和・人権・教育と文化を考える会 中村 強

 去る2月12日14時から木更津市民福祉会館の大ホールで「平和・人権・教育と文化を考える会」と「千葉高教組君津支部」との共同で「2月11日を考える集い」として、─あぶない教科書がやってくる─をテーマに集会が実施され、参加者は80名以上で、その内40名ほどが一般の市民であった。
 集会は「平和・人権‥の会」の代表の挨拶に続いて、宮原武夫氏(元千葉大教育学部教授で古代史部会長、高校歴史教科書の執筆者)の講演が行われた。〜「新しい歴史教科書をつくる会」の企画による中学校歴史教科書をめぐって〜[今、何が問われているのか]を課題として、約1時間50分の長時間にわたり判り易くお話しされました。
 「新しい歴史教科書をつくる会」即ち「つくる会」の企画による中学校歴史教科書は、現在文部科学省の検定に提出されていて、それは、天皇主権の大日本帝国憲法体制を讃美し、中国、朝鮮を蔑視して侵略戦争を正当化する教科書である。特にこの教科書の前書である「歴史を学ぶとは」の中に、過去の事実を正確に知ることは不可能であるから、事実に裏付けられる必要性は無く、歴史の面白さが伝わる創作物であってもよく、従って「歴史は科学ではない」とまで言い切った歴史観に依って編集された、間違いだらけの歴史教科書なのである。先にも述べたが、天皇や朝廷の歴史的な役割を誤解させようとする記述はたくさんあり、その中で、史実にない「天孫降臨」を使って天皇と朝廷の権威を誇張するなど、いかんともなし難いものと言わざるを得ません。これは近代において優れた日本が、朝鮮や中国などの近隣諸国を侵略し、此れを指導するのは正しかったと主張する布石でもありましょう。更には現代においては、日本国憲法を敵視して、進んで国際貢献と言う名の海外派兵に賛同する青少年を育てる手段としての教育であり、再び教育を政治の手段に使おうとしているに他ならないのです。
 なぜ今、このような「あぶない歴史や公民の教科書」が、政治的な圧力のもとに推進されようとしているのでしょうか。
 それは、戦後日本経済とアメリカの金融防衛政策によるところが大であると言えるようです。つまり、22年間あまり続いた1ドル=360円の固定相場制が終わり、1ドル=200円以下になり、円高・ドル安の状況の中で、日本企業は大きな打撃を受けました。それにつれて相対的に弱体化しているアメリカ(ベトナム戦争などは、特にアメリカの弱体化に拍車をかけたと言われている〉は、その軍事的負担を日本に分担させる圧力を絶えずかけ続けて、現在の安保体制としての「新ガイドライン」に至っているのです。
 円高・ドル安が定着して日本の輸出は大打撃を受け、そのため欧米市場に輸出していた日本企業は、現地生産を始めなければならず、その為の海外直接投資額は急増し、生産や流通の拠点をもつ多国籍企業が誕生しました。また中小企業も海外に進出し、日本人もたくさん海外に出張するのはあたりまえの時代となり、従って、日本人の生命や財産を守る為に、自衛隊の海外派兵を実現しようとする動きが表面化してきたのです。
 1991年12月、自民党の安保問題懇談会は、自衛隊の「張子の虎」から「戦争の出来る軍隊」にする為に、国民の戦争認識、歴史認識を変え、国家にたいする誇りを持たせ、又国家に対する奉仕活動をさせなければならないとし、そのためには、教育をその方向に転向させなければならないと主張したのです。そのような背景のなかで、右翼を含む一部の学者を集めて、自由主義史観派と称する「新しい歴史教科書をつくる会」が結成され、その「つくる会」は、社会科学のなかで立派に成長してきた今の歴史教科書の中の従軍慰安婦や南京大虐殺事件の記事の削除を求める、所謂「自虐史観」攻撃が始まったのです。そして今年になって産経・扶桑社からの文部科学省の検定のための白表紙検定本が提出されるに至ったのです。
 宮原先生は、最後に、国際的に情報の自由化が進んでいる現在、戦時中のような教化と強制によるマインドコントロールは成功しない。我々は日本国憲法にもとづく平和外交を確立し、自主的精神に充ちた民主主義社会の主権者を育てるために、産経・扶桑社版の歴史、公民の教科書の危険性を真剣に批判していかなければならない、と結びました。
 「つくる会」の野望をくじき、二度とこのようなあぶない教科書が話題にならない為にも、「天皇を中心とする神の國」ではなく、私達は「国民を中心とする豊かな民の国」に、より前進させましょう。そのためには住民の力の結集がどこまで広げられるかにかかっているのです。

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お知らせ

2月25日(日) 13:00〜 「日の丸・君が代」強制反対千葉県民集会
 講演:暉峻淑子
 主催:千葉県高等学校教職員組合
千葉県労働者福祉センター大ホール
 (京葉線千葉みなと13分
  千葉都市モノレール市役所前5分)
2月25日(日) 13:30〜 2.25「日の丸・君が代」強制に反対する集会とデモ・神奈川
 ダグラス・ラミス他 主催:神奈川の会
横浜市技能文化会館802
 (JR関内南口5分)
2月25日(日) 14:00〜 「教育がつくる少国民」山中恒氏講演会 田無公民館3F
2月25日(日) 15:00〜 戦争に協力しない!させない!練馬アクション記念講演 中北竜太郎 練馬勤労福祉会館
 (西武池袋線大泉学園南口)
2月27日(火) 14:00〜 即位礼・大嘗祭違憲神奈川住民訴訟 東京高裁822
2月28日(水) 10:00〜 731部隊細菌戦被害国家賠償請求訴訟・原告本人尋問 東京地裁103
3月1日(木) 18:00〜 「歴史教科書を考える」パネルディスカッション 基調報告:高島伸欣 横浜市教育会館ホール
 (JR・東急桜木町、京急日の出町)
3月1日(木) 19:00〜 連続拡大討論会第2回「中期防と有事法体制」 日本キリスト教会館
 (東西線早稲田5分)
3月3日(土)   阿波根昌鴻さん100歳のお祝い 沖縄・伊江島
3月3日(土) 14:15〜 押しつけはやめて!「日の丸・君が代」 強制反対の声をひろげよう!
 さまざまな視点から<意思表示>を問う3.3集会
豊島区立勤労福祉会館大会議室
 (池袋西口)
3月3日(土)
 〜4日(日)
14:30〜
〜17:00
東京都歴史教育者協議会第34回研究集会
 講演「『国語』の成立から近代史を再考する」イ・ヨンスク
3日 都立新宿高校(新宿南口5分)
4日 都立工芸高校(水道橋1分)
3月9日(金) 18:30〜 有事法制下のヤスクニ神社問題 日本基督教団信濃町教会
3月10日(土)
〜4月6日(金)
11:00〜 「ひなたぼっこ」上映(毎朝モーニングロードショー) BOX東中野(JR東中野3分)
3月10日(土) 14:00〜 「日の丸・君が代」の押し付けを許さない!3.10国立集会 国分寺勤労福祉会館
 (国分寺南口3分)
3月10日(土) 17:20〜 映画と音楽で平和を語る、ワイワイ祭り
 映画「ゆんたんざ沖縄」 ライブ:太田武二・ジャスティス・黄秀彦
埼玉県労働会館(JR北浦和)
3月11日(日) 13:00〜 いりません「日の丸・君が代」三多摩行動 武蔵野公会堂(吉祥寺南口)
3月12日(月) 13:30〜 文京七中・早川さん分限解雇取消し訴訟・本人尋問 東京地裁710
3月15日(木) 19:00〜 連続拡大討論会第3回 日本キリスト教会館
 (東西線早稲田5分)
3月16日(金) 18:30〜 「日の丸・君が代処分」をはねかえそう!八王子石川中裁判支援集会 クリエイトホール(JR八王子北口)
3月17日(土) 13:00〜
16:00〜
「ひなたぼっこ」上映会(志津)
「ひなたぼっこ」上映会(佐倉)
西志津ふれあいセンター
佐倉中央公民館
3月17日(土)
 〜25日(日)
  水俣・川口展 川口総合文化センター・リリア
 展示ホール
3月18日(日)   「ひなたぼっこ」上映会 木更津市

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